417系一般形電車


東北本線の国鉄型で一般的な塗装に塗られた417系。
(写真:東北本線 小牛田駅/撮影:ひょん君)

●基本データ

デビュー年:1978(昭和53)年
元運行区間:東北本線、常磐線、阿武隈急行線
元保有会社:JR東日本、国鉄、阿武隈急行

●東北本線の輸送改善の先駆け

 客車列車の多い仙台周辺の輸送改善のために登場した交直流電車で、両開きドアを片側に2つ設け、ドア付近はロングシート、中央部はクロスシートとなっているのが特徴。

 3両5編成、計15両しか製造されなかったが、この417系で採用された装置である、機器類の冷却用の空気を、雪が混ざるのを防ぐため、外部ではなく室内から取るようにしたシステムは、200系新幹線のシステムにも大きな影響を与えた。また、このスタイルの車体は413系、713系、717系のベースになっている。

 後継車両のE721系登場に伴い、2007(平成19)年7月1日をもって全編成が定期運用から離脱し廃車された。一方で2008年にはトップナンバーの3両1編成が阿武隈急行に移籍し、系列名をA417系、形式と車番をそれぞれAT418、AM417-2、AM417-1と改め、阿武隈急行色に塗装変更。2016(平成28)年まで活躍した。また、1編成(K−4編成)はJR東日本にて車籍は失ったものの、仙台レールセンターにて訓練編成として残存していたが、2019(令和元)年に引退した。

●カラーバリエーション


阿武隈急行A417系となり、同社の8100系に準じた塗装に変更。
(写真:阿武隈急行線 梁川駅/撮影:裏辺金好)

2018(平成30)年、解体を前に登場時の塗装に復元されたA417系(クハ416−1)。415系などと同じ、交直流電車用のカラーだった。
(写真:阿武隈急行 梁川駅/撮影:裏辺金好)


●車内の様子


ボックスシートとロングシートの組合せ。写真はクモハ417。
(撮影:裏辺金好)

ボックスシート部分
(撮影:裏辺金好)


こちらはモハ416の車内で、座席のモケットは青色である。ちなみに、残るクハ416のモケットは緑と、1両ごとに異なっている。
(撮影:裏辺金好)

●形式ガイド


クモハ417-1
(写真:東北本線 小牛田駅/撮影:ひょん君)

モハ416-1
(写真:東北本線 小牛田駅/撮影:ひょん君)


クハ416-1
(写真:東北本線 小牛田駅/撮影:ひょん君)

●細部


方向幕
(写真:東北本線 仙台駅/撮影:裏辺金好)


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