811系一般形電車
落ち着いたデザインの811系。これが標準的なスタイルである。
(写真:鹿児島本線 竹下駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1989(平成元)年運行区間:鹿児島本線、日豊本線、長崎本線
保有会社:JR九州
●JR九州ブランドの初の近郊型電車
JR九州初の近郊型(一般型)電車で、この車両以後は、ちょいと異質なデザインとなっていくのだが、標準色の811系は、非常に落ち着いた感じのデザインである。ただし、2代目&3代目スペースワールド号は、JR九州お得意の赤一色を前面塗装に採用し強烈な印象。また、三井グリーンランドの宣伝編成は、緑色のラインを巻いていた。811系は、快速列車網の拡充と、それまで使われてきた423系から大幅なイメージアップを図るのが目的として登場しただけあって内装も広く、明るく、非常に好印象な車両である。なお、車体形状(側面など)の基本は415系のステンレス車をベースに少々手を加えている。
基本は4両編成。3扉転換クロスシートである。なお、本来は2両や3両での運用も可能である。
2017(平成29)年4月からはリニューアル車が登場。車内はオールロングシートへ変更されたほか、帯色を中心に水戸岡鋭治氏のデザインによるロゴを基調にした青系統のデザインへ変更されたほか、方向幕のフルカラーLED化、制御機器のSiC-VVVF化、パンタグラフのシングルアーム化、側面窓のスモークガラス化が実施されている。
●811系バリエーション一覧
リニューアルされた811系。オールロングシート化され、ロゴは"■NEW RAPID TRAIN811"から"Commuter Train 811"に変更。
(写真:鹿児島本線 博多駅/撮影:鐵)
リニューアルされた811系のうち、2編成(PM7609編成、PM8105編成)が『811 RED EYE』として運用。営業車両前方に搭載したカメラ等を使用した列車巡視支援システムを搭載するほか、PM8105編成については国内初の車上4Kカメラ(屋根上搭載)を使用した電車線路モニタリング装置も搭載。検査業務の一部省力化と安全性向上を図っている。
(写真:鹿児島本線 門司港駅/撮影:リン)
『811 RED EYE』。サハ811 8201(もとサハ811 201)に搭載された車上4Kカメラ。
(写真:鹿児島本線 門司港駅/撮影:リン)
北九州市のテーマパーク・スペースワールド色2代目。
(写真:鹿児島本線 博多駅/撮影:裏辺金好)
いつの間にか(?)3代目の塗装になっていたスペースワールド色。なお、先頭部扉には■NEW RAPID TRAIN 811 のレタリングが。直訳すると新快速列車!? 2009年からは一般の塗装に変更された。
(写真:鹿児島本線 博多駅/撮影:もこてん 禁転載)
こちらもテーマパークである三井グリーンランドの宣伝編成(現存せず)。名前に合わせて、ラインが緑色になっていた。
(写真:鹿児島本線 荒尾駅/撮影:裏辺金好)
●車内の様子
リニューアル前(ロングシート化前)の811系車内。
(撮影:裏辺金好)
リニューアル後の811系車内。
(撮影:リン)