YC1系一般形気動車


(写真:長崎本線 長崎駅/撮影:リン)

●基本データ

デビュー年:2018(平成30)年(営業運転開始は2020年)
運行区間:長崎本線、大村線、佐世保線
保有会社:JR九州

●821系と共通イメージの新主力車両

 YC1系は821系と共に「やさしくて力持ちの鉄道車両」を開発コンセプトに誕生した蓄電池搭載形ディーゼルエレクトリック車両(ハイブリッド車両)で、形式名のYCは「Yasashikute Chikaramoti」の頭文字から取られている。

 編成は量産先行車が0番台と1000番台、量産車が100番台と1100番台、200番台+1200番台の2両を基本としている。このうち200番台+1200番台は半永久連結器による2両固定編成として運用される。

 動力はディーゼルエンジンに直結された発電機によって得られた電気エネルギーによるモーター駆動方式としている。また、屋上に搭載された主回路蓄電池アシスト機能によって効率的な走行性能の実現と、ブレーキ時に発生する回生電力を主回路蓄電池に充電させることによって、エネルギーを有効活用。既存車両(キハ66系)と比較して約20%の燃費の向上を実現している。

 デザインは、前面は黒色、側面ドアはメタリックオレンジとしている。また、821系と同様に前面と側面ドアに飾り照明を施しているのが、本系列のユニークな点となっている。車内は量産先行車の0番台と1000番台がセミクロスシートで、ロングシートと4人掛けボックス席を基本に配置(トイレ前は2人掛けボックス席)。また、床を木目調としている。一方、、100番台+1100番台、200番台+1200番台は車端部を除きオールロングシートとなっている。

 このほか、0番台、100番台、1200番台には電動車いす対応トイレが車体中央部に設置されている。

 各扉上部と車内の機器室には17インチワイド画面液晶「マルチサポートビジョン」を設置。また、側扉付近の天井にはサークル状の吊り手を設置している。

●車内・細部


200番台の車内。通勤・通学輸送を考慮してか、量産先行車のセミクロスシートは採用されなかった。
(撮影:リン)


ロゴマーク
(撮影:リン)

側面の種別・行先表示はフルカラーLED。
(撮影:リン)

前照灯周り
(撮影:リン)

●形式ガイド


YC1−201〜
(YC1−202 長崎本線 長崎駅/撮影:リン)
長崎方の先頭車で、電動車いす対応トイレを備える。

YC1−1201〜
(YC1−1202 長崎本線 長崎駅/撮影:リン)
佐世保方の先頭車。

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