えちぜん鉄道ML6形
現在は勝山市が保有し、テキ6として保存している。
(写真:勝山永平寺線 勝山駅/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1920(大正9)年元運転区間:勝山永平寺線、三国芦原線
●勝山駅構内で大事に保存
京都電燈福井支社越前電気鉄道部(のちに京福電気鉄道となる、えちぜん鉄道の前身)が輸送力増強のために自社設計で導入したもので、1920(大正9)年にテキ6〜テキ9の4両が、1923(大正12)年にテキ10、テキ11の2両が誕生した。1935(昭和10)年には福井口車庫の火災によりテキ8が全焼したことにより、ほぼ同一の仕様で車体を半鋼製としたテキ20形を1両導入。一方、1945(昭和20)年7月19日の福井空襲で被災したテキ10、テキ11は復旧されずに廃車された。
1965(昭和40)年、テキ6、テキ7、テキ9の木造車体を老朽化対策のため、自社福井口工場にて半鋼製車体化。しかし、1969(昭和44)年9月18日の永平寺線部分廃止によって、入替用電気機関車は余剰となったことから、1975(昭和50)年までにテキ20を含め、テキ6以外の同形式の車両は廃車された。
テキ6はその後も福井口車庫入れ替え機として活躍し、次第に日本国内に現存する最古の電気機関車として注目。えちぜん鉄道発足後は、ML6形に形式を変更。そして、2009(平成21)年からは勝山駅構内に保存され、2011(平成23)年に勝山市に譲渡。テキ6保存施設が整備され、無蓋貨車ト68と共に大事に保存されている。なお、動態保存扱いでとのことであるが、展示施設と本線は完全に分離されている。
●ギャラリー
テキ6保存施設の様子。
(写真:勝山永平寺線 勝山駅/撮影:裏辺金好)
一緒に保存されているト68。
(写真:勝山永平寺線 勝山駅/撮影:裏辺金好)