福井鉄道600形/610形


2023(令和5)年10月から福井鉄道旧標準色(白帯無し)となった602号。
(写真:福鉄線 北府駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:1971(昭和46)年/福井鉄道デビュー年:1997(平成9)年
運行区間:福武線
元、運行区間:名古屋市交通局名城線

●残存はするが、中途半端な存在となった600形

 600形は、名古屋市交通局(地下鉄)名城線1100形をベースに改造された車両で、2両が存在し、基本的に単行で運用される。架線集電式に改造され、福井鉄道140形、160形のワンマン機器、ATS、排障機、豊橋鉄道1900形の冷房装置やパンタグラフを流用したほか、3扉だった側扉は、中間扉を埋めて2扉となった。車内はロングシート。

 一方、610形は600形の2両編成バージョン。600形では輸送力が不足していたため、両運転台化をやめて2両編成へと計画変更されたもので、1999(平成11)年に登場した。こちらは朝ラッシュ時などの通勤輸送に従事している。

 福井鉄道路面電車化後も残存していたが、ラッシュ時の輸送力増強用としては200形が主に使われ、出番は多くなかった。その後、F1000形の導入により200形とともに廃車が進められ、現在は602号のみがイベント用に残されている。

●610形


2両編成で活躍する610形。2007(平成19)年からは300形と同様の塗装に変更された。2018(平成20)年に引退している。
(写真:福鉄線 仁愛女子高校駅/撮影:裏辺金好)

610形の車内
(撮影:裏辺金好)

●カラーバリエーション


600形初代塗装。この塗装は一般公募で選ばれたもの。
(撮影:裏辺金好)

2010(平成22)年12月から福鉄急行色に塗り替えられた600形(602号)。
(写真:福鉄線 北府駅/撮影:裏辺金好)

旧塗装時代の610形。
(撮影:雑学の博物館 禁転載)

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