福井鉄道800形
路面電車化の実験のため、福井鉄道に貸し出されたことも以前にあったが、本当に移籍となった。
(写真:福武線 福井駅前/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:2000(平成12)年/福井鉄道デビュー年:2005(平成17)年元、運行区間:福武線、名古屋鉄道岐阜美濃町線、田神線、各務原線
●福井鉄道初の超低床車両
名古屋鉄道が美濃町線系統に3両投入した車両で、日本車輌製。単行で運用される車両ながら、部分低床構造という形で、ほぼノンステップを実現した車両。VVVFインバータ制御、シングルアーム式パンタグラフ、回生ブレーキを装備している。路面電車区間の活性化を図ったものだったが、乗客数の急激な低下と岐阜市の政策として路面電車を生かす方針が無かったこともあり、短い活躍に終止符を打ち、1両(801号)が豊橋鉄道へ、2両(803、803号)が福井鉄道に移籍。福井鉄道で活躍する車両は、新塗装に変更されて活躍を開始した。
ちなみに譲渡車両のうち802号は、2001(平成13)年10月12日〜11月4日までの福井駅前でのトランジットモール実験用として福井鉄道に貸し出され、「すまいるトラム」として新世代の路面電車をPRしている。そして、2005(平成17)年に譲渡されると、国民文化祭の期間中、いち早く試験的に営業運転を行い、福井鉄道新時代をPRしている。
2006(平成18)年4月1日から定期運用を開始したが、2013(平成25)年から3車体連接の超低床車両F1000形が導入され、乗客の増加もあって単車で収容力の小さいモ800形は使いづらい状況に。2019(平成31)年3月13日付で2両とも廃車となり、豊橋鉄道へ移籍した。