一畑電車デハニ50形
本線走行こそなくなったが、一畑電車最古参の車両として引退後も様々な形で活躍中。
(写真:北松江線 雲州平田〜布崎/撮影:リン)
●基本データ・運用区間
デビュー年:1928(昭和3)年元運行区間:北松江線、大社線
●一畑電車の歴史と共に歩んできた車両
1928(昭和3)年の北松江線開業に際してデハニ51、デハニ52が、1930(昭和5)年の大社線開業に際してデハニ53、デハニ54の4両が投入された。日本車輌で製造され、ほぼ同時期に登場したデハ1形より定員は10名少ない。1951(昭和26)年にデハニ51がデハ20形デハ21に、1967(昭和42)年にデハニ52が10系デハ11に改造された(いずれも現在は引退)。デハニ52、デハニ53は、それぞれ1994年、1999年に「お座敷電車」に改造されるも、21世紀に入っても運行を継続。
しかし、年々部品の確保と維持が困難となり、ついに2009(平成21)年3月で運行を終了した。その後、2009(平成21)年8月には一畑電車を舞台とした映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の撮影のため、本線を走行。この際にロングシートに復元が行われている。
その後、活用策が模索される中、デハニ53は雲州平田駅構内で体験運転用に活用。また、デハニ52は出雲大社駅で保存展示されている。
●保存車両
出雲大社前駅で保存されているデハニ52。
(撮影:裏辺金好)
雲州平田駅で動態保存されているデハニ53。
(撮影:裏辺金好)
●車内の様子
デハニ52の車内
(撮影:鐡)
デハニ52の運転台
(撮影:鐡)
●細部
連結器
(撮影:鐡)
デハニ52の車両銘板。日本車両会社(昭和3年製造)と、ナニワ工機(昭和31年改造)のプレートがある。
(撮影:鐡)