弘南鉄道ED22形
もはや貴重な大正時代の文化財。これからも末永い活躍を期待したい。
(写真:大鰐線 津軽大沢駅/撮影:リン※許可を得て撮影)
●基本データ
デビュー年:1926(大正11)年弘南鉄道デビュー年:1974(昭和49)年
運行区間:大鰐線
●歴史ある、大鰐線の電気機関車
信濃鉄道(現、JR東日本大糸線)がアメリカから3両を輸入した直流用電気機関車で、1〜3を名乗った。1937(昭和12)年に信濃鉄道が国有化されると、国鉄ED22形と改番されて活躍。大糸線、飯田線で活躍した後、写真の1号機は1948(昭和23)年に西武鉄道に譲渡され、西武鉄道1形(初代)となった。さらに、1950(昭和25)年に近江鉄道、1960(昭和35)年に島根県の一畑電鉄(現、一畑電車)に譲渡された後、同車の貨物輸送廃止に伴って、1974(昭和49)年に弘南鉄道大鰐線へ譲渡。ここに安住の地を見つけ、現在でも車籍を有している。
なお、残る2号機は三重県の三岐鉄道に譲渡され、1984(昭和59)年に廃車。現在は三重県いなべ市大安町の中央児童センターで静態保存。また、3号機は西武鉄道を経て松本電鉄へ譲渡され、2005(平成17)年に廃車された。