熊本市交通局9700形


(写真:九品寺交差点電停/撮影:リン)

●基本データ

デビュー年:1997(平成9)年

●日本初の超低床車両

 熊本市交通局が日本で初めて導入した超低床車両(LRV)で、ドイツのアドトランス製の台車・電機品を輸入し、同車の「ブレーメン形」をデザインのベースとして、新潟鐵工所(現、新潟トランシス)が製造を担当。2車体連接の車両だが、台車は独立した車輪を1車体につき4輪配置することで、従来の連接車両とは異なり連接部分には台車が無いのも特徴の1つで、これも超低床化を実現した要因の1つである。

 日本にもヨーロッパ的なLRT時代が到来することを強く印象付けた歴史的な車両で、全国に計り知れない影響を与えた。なお、現在のところ2001(平成13)年に第5編成が登場したところで増備が終了している。

 第1編成は2012(平成24)年に故障した後、2019(令和元)年にドイツ製VVVF制御装置等を国産部品へ更新した上で運用に復帰。一方で第2編成、第3編成は2018(平成30)年の故障から復帰が出来ずに2025(令和7)年に廃車された。

●カラーバリエーション


第1編成は、アクセントカラーにライトブルーを採用している。
(写真:熊本駅前電停/撮影:裏辺金好)

広告車両となった第1編成。2019(令和元)年の機器更新時に、屋根下のライトブルー塗装は無くなり、広告に隠れているが車体下部はライトブルーのグラデーションから単色に変更されている。また、行先表示器がフルカラーLED化されている。
(写真:熊本城・市役所前〜通町筋/撮影:kajibooh)

2025(令和7)年に廃車された第2編成。
(写真:熊本城・市役所前電停/撮影:裏辺金好)

2025(令和7)年に廃車された第3編成。
(写真:新町〜蔚山町/撮影:裏辺金好)

第4編成
(写真:上熊本駅前電停/撮影:リン)

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