西武鉄道001系


(写真:池袋線 椎名町駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

デビュー年:2019(平成31)年
主な運行区間:池袋線、西武秩父線

●風景に溶け込む特急Laview

 10000系ニューレッドアローの後継として誕生した、西武鉄道の特急車両で日立製作所にて製造。2019(平成31)年3月16日から、池袋線系統の特急「ちちぶ」「むさし」に投入され、56両(8両編成×7本)によって2019年度中に全列車を置き換える。
 
 愛称は「Laview」(ラビュー)で、
 ・L - 贅沢(Luxury)なリビング(Living)のような空間
 ・a - 矢(arrow)のような速達性
 ・view - 大きな窓から移りゆく眺望(view) の頭文字から成る造語である。

 基本デザインは建築家の妹島和世氏が担当。テキスタイルデザイナーの安東陽子氏が座席シートや床面等、照明家の豊久将三氏が照明、建築家の棚瀬純孝氏がデザインコーディネーションとグラフィックデザインを担当している。

 これにより、風景と共にある特急車両、リビングのようにくつろげる特急車両、目的地となるような特急車両をコンセプトに、車内外共に従来の特急車両とは一線を画すデザインとなった。

 まず、前面デザインは球面形状で、国内初となる曲線半径1500mmの大きな三次元の曲面ガラスを採用。車体の塗装は都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込むデザインを実現するため、大日本塗料の”めっき調シルバー塗料”である「スーパーブライトNo.2000」を採用し、光を適度に反射しながら風景を車体に映すことに成功している。

 側面窓は縦1350mm×横1580mmの大型窓ガラスを配置し、特に従来と比べて縦方向に拡大。座席の下部まで窓が広がっており、沿線の風景をダイナミックに感じられるようになった。

 車内はデッキや座席に黄色を採用。座席の形状はソファーのようなデザインで、背丈サイズに合わせて調節できる手動式可動枕も設置。まあ、座席背面に大型テーブル、ひじ掛けにインアームテーブルが設置されているほか、各座席にコンセントを設置。さらに「SEIBU FREE Wi-Fi」の利用が可能である。

 このほか、各車両へ23インチの大型のLCD車内ビジョンを設置しており、日・英・韓・中表示に対応した停車駅の案内や、ニュース・天気予報、一部の区間ではカメラによる走行中の前方映像も配信されている。

●車内の様子など


以前の西武の車両らしい黄色でまとめられたデッキ。床はダークグレーの人造大理石を並べ、高級感を演出。また、停車駅の案内も表示される。
(撮影:裏辺金好)

座席の下部まで見える、大型の側面窓。
(撮影:裏辺金好)

西武鉄道の汎用的な特急車両となるにもかかわらず、このクオリティ。
(撮影:裏辺金好)

運転席周辺。
(撮影:裏辺金好)


(撮影:裏辺金好)


側面の愛称・行先表示
(撮影:裏辺金好)

前面にも愛称表示が行われる。
(撮影:裏辺金好)

新旧特急の並び。
(写真:池袋線 所沢駅/撮影:裏辺金好)

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