東武鉄道8000系
現在の8000系は車体修繕工事を受けているが、大規模に表情が変化した車両(左)と、ほぼ原形を保つ車両(右)が存在。
(写真:南栗橋車両管区/撮影:裏辺金好)
●基本データ
デビュー年:1963(昭和38)年運行区間:伊勢崎線、日光線、宇都宮線、野田線、亀戸線、大師線、小泉線、桐生線、佐野線、東上線、越生線
●新形式となった1000系増備車
8000系は長期にわたって712両も製造された私鉄最多量産車であり東武鉄道の主力車両である。そのため、車両番号が4桁では足りず8000系ながらも80000代が存在する。80000代の車両は通称として「インフレナンバー」や、8000系自体を同じく長期にわたって製造されたJRの103系となぞらえて「私鉄の103系」とも呼ばれたりもする。膨大な車両数を誇る8000系だが、経年の陳腐化の修繕工事が行われ、修繕車両にも前面の原形を保つものや、前面形状が変更されたもの、さらに2004(平成16)年には8両編成の8000系のサハ8900形2両を抜き、運転台のない車両には先頭車化改造を施され、3両編成と短編成化された800系、850系も登場した。
800系と850系の違いは、どの連結位置の車両に先頭車化改造を施したかによって出来た違いであり、800系はモハ8300形を改造した編成、850系はパンタグラフを2基搭載していたモハ8300形を改造した編成である。両形式には改造と同時にワンマン対応改造も施され、伊勢崎線、佐野線、桐生線などのワンマン区間で運転されている。
このように、8000系は通勤区間からローカル区間まで活躍する東武鉄道の主力車両であるが、流石に引退も進んでおり、都内で通勤輸送に従事する姿は見られにくくなっている。
●8000系バリエーション
人気の高いこの顔つきも、いよいよ8111Fの1編成のみ。現在は登場時の塗装に変更されているため、この姿は存在していない。
(写真:東上線 川越市駅/撮影:裏辺金好)
前面デザインの変更を含めた車体修繕を受けた8000系。時期によって改造内容は異なる。
(写真:東上線 池袋駅/撮影:裏辺金好)
2004(平成16)年10月30日には登場時の塗装を復元した編成も登場。2005(平成17)年6月27日まで運用された。2012(平成24)年8月からは、8111Fが極力原型に復元され、この塗装になっている。
(写真:東上線 池袋駅/撮影:裏辺金好)
東武博物館所有の8111F。一時的にセイジクリーム色に塗られていたが、2023(令和5)年9月からはツートンカラーに復元。さらに、同年11月1日からは野田線で定期運用に復帰している。
(写真:野田線 柏駅/撮影:裏辺金好)
2014年11月22日からは、81107Fもツートンカラーとなって運用されている。
(写真:越生線 坂戸駅/撮影:裏辺金好)
2016(平成28)年8月から2023(令和5)年9月まで、8111Fはセイジクリーム塗装にリバイバルされていた。
(写真:南栗橋車両管区/撮影:裏辺金好)
2014年3月29日から、81111Fがセイジクリーム塗装にリバイバルされている。
(写真:越生線 坂戸駅/撮影:裏辺金好)
2015年11月28日から、8198Fがフライング東上専用車両再現塗装となっている。
(写真:南栗橋車両管区/撮影:与太郎)
2016年3月23日から、8557Fが昭和30年代に7800系などの通勤形車両の標準色として一時採用された、インターナショナルオレンジの車体にミディアムイエローの帯という塗装に塗られている。
(写真:亀戸線 曳舟駅/撮影:裏辺金好)
2017年2月16日から、8568編成が昭和30年代に7800系4両のみ施された試験塗装(緑+白帯)に塗られている。
(写真:亀戸線 東あずま駅/撮影:与太郎)
2017年7月13日から、8575編成が昭和30年代の試験塗装(黄色+インターナショナルオレンジ帯)となっている。
(写真:亀戸線 曳舟駅/撮影:裏辺金好)