特急 文殊 運転区間:新大阪〜天橋立
 大阪から宮津線を通って天橋立方面に向かう列車は古くから設定されていたが、JR化後宮津線が第三セクターに移管されると直通列車がめっきり減り、臨時扱いの急行「みやづ」が運転される程度となっていた。


 1996(平成8)年に山陰本線の園部〜綾部間や北近畿タンゴ鉄道の一部が電化された際に、京都・大阪からの優等列車の大幅な見直しが行われ、この際に大阪から天橋立に向かう特急列車が設定されたが、これが「文殊」であった。運転本数は上下とも午後(夕方)に始発駅を出発する1往復であった。


 これは、同時に登場していた「タンゴディスカバリー」なども同様の性格を有した列車であったといたこと、そして、福知山線には既に「北近畿」が多数設定されていたことが原因であった。特に下りは天橋立到着が19時を回ってしまうため、観光列車としてはあまり機能していないのが現状であるようだ。


 その後、特に増発されることもなく、ひたすら1往復で運転されていて、イマイチマイナーな存在となっている。案の定、2011(平成23)年3月12日改正で廃止されることになった。

(上写真:東海道本線 塚本駅/撮影:リン)


(写真:北近畿タンゴ鉄道 天橋立駅/撮影:裏辺金好)

(写真:北近畿タンゴ鉄道 天橋立駅/撮影:裏辺金好)

特急「たんば」との並び。両列車とも、2011(平成23)年3月改正で愛称が消滅。
(写真:山陰本線 福知山駅/撮影:裏辺金好)

夕方の下り「文殊」の送り込み回送では、茨木駅でしばらく停車。様々な列車との離合が見られる。
(写真:東海道本線 茨木駅/撮影:裏辺金好)

(写真:東海道本線 茨木駅/撮影:裏辺金好)

(写真:福知山線 尼崎駅/撮影:裏辺金好)


(写真:福知山線 尼崎駅/撮影:裏辺金好)


(写真:福知山線 尼崎駅/撮影:裏辺金好)