特急 いなほ

JRが発足すると、上沼垂運転区(現、新潟車両センター)所属の485系はオリジナル塗装へ変更が進められた。
(写真:奥羽本線 青森駅/撮影:デューク)
●登場年・運転区間
登場年:1969(昭和44)年
運転区間:上野〜秋田 → 新潟〜酒田・秋田

●列車の解説
 1969(昭和44)年、キハ80系による上野〜秋田を結ぶディーゼル特急として運転を開始し、1972(昭和48)年に羽越本線が電化されると485系化。さらに1982年11月に上越新幹線が開業すると、これと接続する新潟〜秋田などの列車として再編された。米所を走る列車にふさわしい、稲穂が描かれたトレインマークを付けて運転されている。

 なお、2001(平成13)年3月改正で、特急「白鳥」(大阪〜青森)が廃止され、特急「雷鳥」「北越」「いなほ」に3分割され吸収された際、「いなほ」(新潟〜青森)が昼間に走る在来線で最も長い距離を走行する列車となったが、2010(平成22)年12月改正で、秋田〜青森間を「かもしか」と共に「つがる」統合。

 さらに、最近のダイヤ改正では徐々に運転本数が減少する傾向があり、羽越本線が部分複線で高速化が微妙に難しいこともあって、抜本的な対策がとれないまま、先行きが少し不安な状況で推移している。

 なお、2005(平成17)年12月25日19時、特急「いなほ」が羽越本線砂越〜北余目間の、最上川鉄橋付近で突風が原因と見られる脱線事故を発生させてしまった。4人が死亡した他、約30名が重軽傷を負うという惨事となっている。

 2014(平成26)年7月12日は、全列車がE653系に置き換えられ、485系による定期運転を終了した。

●ギャラリー

上越新幹線開業前の姿。
(写真:高崎線 上野駅
/撮影:KIX様 禁転載)

こちらも上越新幹線開業前の姿。
(写真:高崎線 上野駅
/撮影:Amarube13様の父御友人様 禁転載)

日暮里駅にいる山手線103系の姿も懐かしい。
(写真:高崎線 上野駅付近
/撮影:KIX様 禁転載)


JR発足初期の国鉄色の特急「いなほ」。
(写真:白新線 新潟駅/撮影:daikiti)

同じくJR発足初期の国鉄色の特急「いなほ」。
(写真:白新線 新潟駅/撮影:daikiti)

「はつかり」用に引き続き、「はくたか」「いなほ」「北越」へも3000番台改造車が多数登場。大幅なグレードアップが図られた。
(写真:奥羽本線 八郎潟〜鯉川/撮影:デューク)

新潟駅を後にする485系3000番台による特急「いなほ」。これで新幹線開業前と同系列の車両というのが凄い・・・。
(写真:白新線 新潟駅/撮影:デューク)

上野駅を発着していた頃の特急「いなほ」。写真は上野駅発着最終運転時。
(写真:高崎線 上野駅/撮影:mgpc64様

485系3000番台改造車が多数登場。大幅なグレードアップが図られた。
(写真:白新線 佐々木〜黒山/撮影:デューク)

こちらもリニューアル車両による「いなほ」。
(写真:白新線 新潟駅/撮影:小田急3000形)

トレインマークがLEDになっても、稲穂のデザインは健在。
(写真:羽越本線 村上駅/撮影:裏辺金好)

(写真:羽越本線 余目駅/撮影:樺太南半分)

かつての特急「白鳥」の一部を受け継ぐ形で、青森に行く「いなほ」も存在。
(写真:羽越本線 青森駅/撮影:裏辺金好)