京都府東山区本町の、臨済宗東福寺派の総本山。
１２３６（嘉禎２）年、前関白
九条道家が，
法勝寺（平安末期に造られた六勝寺の一つ）の跡地に建立した。完成は１９年後の１２５５（建長７）年。名称の由来は、奈良最大の寺院、東大寺と，興福寺より「東」と「福」の字をとった。
しかし、１３１９（元応元）年、１３３４（建武元）年、１３３６（延元元）年と相次ぐ火災のために大部分を焼失してしまう。しかし、建武火災の前より京都五山の１つになっていた東福寺は復興も早く、今度は完全な禅宗寺院として威容を誇ることになる。そして、足利義持、豊臣秀吉、徳川家康らの保護の下、明治に至るまで戦果を受けることなく至った。
室町時代から残る三門、現存最古といわれる竜吟庵の方丈、中国南宋時代の作である絹本著色の無準師範像、宋版「太平御覧(ぎょらん)」は国宝。その他建築・古文書など文化財多数。重要文化財・月華門、同じく重文で六波羅探題政庁から移した六波羅門は鎌倉時代のものだ。
及び、方丈から開山堂へわたる谷と通天橋は、楓(かえで)の名所として有名である。
（解説：裏辺金好）
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