茅ヶ崎駅(JR東日本)


▼開業年月日

1886年(明治19年)12月1日

▼所在地

栃木県那須塩原市本町

▼駅構造

地上駅

▼主な利用可能路線

東北本線(宇都宮線・東北本線)
(当駅以南までは 愛称 「宇都宮線」で案内
当駅以北からの案内は 東北本線)

▼メモ

那須塩原市黒磯地区(旧黒磯市)の中心部にある有人駅で、新幹線開業までは那須への玄関口として栄えた。また、東北本線は東京からこの駅までが直流電化、以北が交流電化となっており、路線の愛称、形態、性格が大きく変化する。

 これに伴い、日本唯一の地上切り替えによる交直転換を行っており、多くの貨物列車はこの駅で直流機と交流機の機関車交換を行うが、一日数本EH500形が交直転換を行い、機関車交換をせずに乗務員交代のみで直通する列車がある。さらに、かつての一部の東北特急、現在の寝台特急の全ては、車上切り替えにより、通過しながら交直切り替えを行っている。

 駅舎は西側に併走する東北新幹線の高架と一体の、西那須野駅と共通の構造だが、西那須野駅とは異なり、エントランスは1階で、駅東側へは連絡通路や周辺の跨線橋を利用する。駅舎内にはみどりの窓口、NEWDAYS(コンビニ)、そば店がある。また、御用邸へ向かう皇族方の休憩用として貴賓室・専用玄関(写真奥)も設けられているが、近年は使用実績がない。
 (写真・解説:Akku)

▼駅の様子


駅南側の跨線橋から構内を望む。
 駅構内は3面5線と多数の側線、留置線からなり、把握している限りでは全ての番線と3・4番線間の通行線、5番線外側の側線で架線に流れる電気を直流1500V・交流25KVのそれぞれに切り変えることができ、交直転換が可能となっている。また、1・5番線はそれぞれ東京より、盛岡よりに死電区間(デッドセクション)があり、寝台特急などが車上切り替えを行って通過する際にはこの番線を使用する。
 なお、写真奥のEF210などが停車している場所は直流機待機線となっており、ここまで列車を牽引してきた直流機が次の仕業までの間一旦引き上げて点検などが行われている。


早朝、1番線に停車中の宇都宮線E231系。
 前述したように、全ての番線で架線電流を切り替えが可能で、どの番線にも直流・交流どちらの車両も入線できるが、様々な事情からそれぞれ用途が大方定まっている。1・3番線は主に宇都宮線列車の発着に使用され、2番線は下り貨物列車の機関車交換(交直転換)に使用されるが、例外も少々ある。
 また、1番線は前述の通り、車上切り替えに対応している。


1番線上の貴賓室入り口。 落ち着いた外観です。もちろん通常は非公開です。


4番線に停車中のE721系使用の郡山行き。4・5番線は1〜3番線から少々盛岡よりにずれて配置されている。
 用途は、4番線が主に東北本線列車の発着、5番線が一部の東北本線列車と上り貨物列車の機関車交換(交直転換)に使用されている。(一部例外あり)また、5番線は前述の通り車上切り替えに対応する。
 なお、写真右、3番線と4番線の間の線は通行線となっていて、開放され、一旦引き上げた機関車がそれぞれの待機線へ入区する際に使用される。もちろん、架線電流は切り替え可能となっている。


4・5番線より盛岡方面を望む。
 構内北側には交流機待機線と、直流電車の電流線が設けられている。余談だが、近年、急ピッチで貨物列車にEH500形が投入され、ED75形が淘汰された結果、交流機待機線に待機する交流機は基本的に無いという不思議な状況になっている。


ここからは交直切り替え(機関車交換)の様子をざっくりと説明します(写真は撮影日時が異なるものを混ぜて構成しています。)
 @ 2番線に北へ向かうEF65牽引の貨物列車が到着。


A 到着後すぐさまEF65は開放され、引き上げ線へ引き上げます。この時点では2番線には直流1500Vが架線に流れています。


B しばらくして、2番線の架線が交流25KVを通電し、EH500形が交流機待機線より接近・連結します。
その後、ブレーキ試験などを行い、列車は発車していきます。


C 交流(交直流)機の連結とほぼ並行する形で、直流機は通行線を通って直流機待機線へ引き上げます。ここでは、直流→交流の機関車交換を取り上げましたが、交流→直流もほぼ同様の手順で実施されます。


D (番外1)架線に流れている電流は出発信号機などに設置されている表示灯で確認することが出来ます(写真は5番線のもの)。縦に白色2灯が直流1500V(右)、横に橙色2灯が交流25KV(左)を表します。


E (番外2)5番線東京よりに設置されているEH500形による交直切り替え手順。

 
黒磯駅東側にある、黒磯変電所。黒磯駅構内に直流1500V・交流25KVの両方を送電しています。

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