広島電鉄で被爆電車156号が特別に運行される

 2025(令和7)年8月9日(土)、被爆電車の1つである広島電鉄150形156号が乗客無しで本線を走行しました。これは、被爆80年を機に企画されたもので、アメリカが8月6日に広島へ原爆を落とした3日後に、路面電車の一部区間(己斐〜西天満町の約1.5キロ)で運行が復旧されたことに因んだものです。当日は千田車庫を出発して江波車庫まで、最初に復旧した区間を含む約13.8キロを走行しました。
 この車両は、原爆投下時は江波付近に留置されており、中破の被害を受けている1925年製の被爆電車で、広島電鉄では最も古い車両です。また、車軸が2本のみの貴重な「二軸車」で、現有するほかの車両に比べて短いのが特徴です。
 1971(昭和46)年に定期運用を引退し、1987(昭和62)年8月に復活運行した後、長らく江波車庫で保管。2020(令和2)年11月23日に開催された「ひろでんの日2020」に合わせて、33年ぶりに復活運行して以来、今回は5年ぶりの運行です。
 (撮影:リン)


出庫前は広電前の行先表示


行先を「貸切」にて出発








写真はいずれも広電本社前〜日赤病院前にて

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