岡山県岡山市(2)〜西大寺〜
  Saidai Ji (Buddest temple) in Okayama City, Okayama Prefecture

▼MAP

▼アクセス
JR赤穂線西大寺駅

▼関連サイト
西大寺観音院公式サイト
両備・岡電のりもの博物館
 1969(昭和44)年に岡山市に編入されるまで存在した西大寺市。その市名の由来となったのが今回ご紹介する西大寺(観音院)という高野山真言宗別格本山の寺院で、寺伝によると751(天平勝宝3)年、周防国玖珂(くが)庄に住む藤原皆足(ふじわらのみなたる)姫が、当時は備前金岡庄と呼ばれていたこの地に、千手観音を安置したのが始まりといわれています。その後、777(宝亀8)年に安隆上人(あんりゅうしょうにん)が大和の長谷寺で修行に打ち込んでいたときにお告げがあり、堂宇を建立しました。
 犀の角を戴き鎮めた地に建立したことから、犀載寺(さいだいじ)と称しましたが、のちに後鳥羽上皇の祈願文から西大寺と改称。現在は江戸時代に建立された諸堂が残存しており、非常に見ごたえのある伽藍であるほか、2月に開催される西大寺裸祭りこと、「会陽」(えよう)は日本三大奇祭のひとつとされています。この概要については公式ホームページを参照してください。
本堂 【県指定重要文化財】
 1863(文久3)年築。正面12間、側面14間と岡山県でも最大級の広さで、会陽が開催されるときに宝木を投下する御福窓が設置されるなど、独特な形状です。
石門
 1819(文政2)年築。会陽が開催されるとき、裸群が身を清める、垢離とり場にかかるときにくぐる門です。
三重塔 【県指定重要文化財】
 1675(延宝6)年築。高さ十一間半。
三重塔 【県指定重要文化財】
 アップして撮影。近くで見ても非常に美しい造り。
仁王門
 1740(元文5)年築。十二支の彫刻がめぐらされているのが特徴です。
高祖堂
 1671(延宝3)年築。弘法大師を祀る、お堂です。
鐘楼門
 1671(延宝3)年頃築。高祖堂と同じ頃に建てられたといわれる、西大寺本坊の客殿へ続く門です。梵鐘は国指定重要文化財。
牛玉所殿
 1880(明治13)年築。西大寺の守護神、牛玉所大権現(ごおうしょだいごんげん)と、金毘羅大権現を合祀しています。
西大寺鉄道キハ7
 1937年製造の、西大寺市駅跡に保存されている西大寺鉄道の気動車。西大寺鉄道は本州内で唯一の914mm特殊軌間を用いた軽便鉄道で、1911年に開業してから、国鉄赤穂線の開業に伴い廃止となった1962年まで、市民の足として活躍しました(最後は後楽園〜西大寺市で運転)。
 現在、西大寺市駅跡は両備バス(かつての西大寺鉄道の子会社)の西大寺バスターミナルとなっています。