地下鉄博物館〜東京都江戸川区〜
○解説
東京メトロ東西線の葛西駅高架下にある地下鉄博物館は、1986(昭和61)年7月にオープンした博物館。基本的に東京地下鉄(東京メトロ)の歴史と、地下鉄に関する技術が展示内容になっており、2003(平成15)年のリニューアルオープンによって展示物を一新しました。実物車両として、東京高速鉄道100形電車129号(カットボディ)、東京地下鉄道1000形電車1001号、営団300形電車301号、営団01系電車129号(カットボディ)、軌道モーターカー(点検車)の展示ほか、開業当初の上野駅風景、様々な記念ポスターなどの展示や、千代田線6000系の運転シミュレータなどがあり、非常に見ごたえのある内容となっています。
(撮影・解説:裏辺金好)
○場所
○風景
東京地下鉄道1000形電車1001号 【国指定重要文化財/近代化産業遺産】
1927(昭和2)年に東洋で初めて開業した地下鉄、東京地下鉄道の銀座線(上野〜浅草)に投入された記念すべき第1号車。 開業以来、40年間活躍しました。ドアーエンジンや自動列車停止装置も搭載した意欲的な設計の車両です。
帝都高速度交通営団300形電車301号
1954(昭和29)年に開通した丸の内線(池袋〜御茶ノ水)に投入された営団地下鉄300形の第1号車。主要機器の基本をアメリカのニューヨーク市地下鉄を参考にし、両開き扉などを導入したのが特徴です。300形は1995(平成7)年まで活躍しました。
東京高速鉄道100形電車129号 【近代化産業遺産】
営団地下鉄(現・東京メトロ)の、もう1つの前身である東京高速鉄道が、渋谷〜新橋間の開業に際して1913(昭和38)年に導入した車両。1941(昭和16)年に東京地下鉄道(浅草〜新橋)とともに営団地下鉄銀座線となったのち、1948(昭和23)年にはオレンジ色に塗られて1968(昭和43)年まで活躍。現在は先頭部の一部が部分保存され、「地下鉄の仕組み」コーナーで活用されています。
帝都高速度交通営団(→東京メトロ)01系電車129号(カットモデル)
01系は、営団地下鉄(現・東京メトロ)が1984(昭和59)年から銀座線用に投入した車両で、2017(平成29)年まで活躍しました。展示されている129号は1991(平成3)年に製造されたものです。
軌道モーターカー
打子式自動列車停止装置
ターンスタイルの自動改札機 【近代化産業遺産】
上野〜浅草間の地下鉄開業当時に使われいた自動改札機の再現。運賃である10銭白銅貨を入れると、通り抜けが可能になる、自動改札機。
開業当初の上野駅風景
かつてのホームの様子が再現され、広告も昔風。
丸の内線模型
1955(昭和30)年頃に丸の内線(東京〜西銀座 ※現在は銀座)を建設する際、旧国鉄線を斜めに横断する工事の様子を示したもの。
御茶ノ水駅周辺の模型
地下鉄建設の模型
地下鉄トンネルの断面
千代田線6000系シミュレーター
ジオラマ
訪問時には東西線の企画展を実施。