鉄道博物館〜埼玉県さいたま市大宮区〜
○車両ステーション(鉄道による貨物輸送)
DD13ディーゼル機関車 DD13 1
DD13は1958(昭和23)年から量産が開始されたディーゼル機関車。液体変速式ディーゼル機関車の基礎となった車両で、廃車後は大宮工場(現、大宮総合車両センター)で保管されてきました。なお、2015(平成27)年からのEF55 1号機展示に伴うスペース確保のため、キハ11形の前へ移されています。
EF66形直流電気機関車 EF66 11
現在も活躍するEF66形は、東海道・山陽本線の貨物列車を1両で100km/hで牽引するために製造された大出力電気機関車。当時としては最大の出力3900kw/hでした。
1966(昭和41)年に試作車が登場し、2年後に量産が開始されました。後にEF66形は寝台特急の先頭にも立ち、2009(平成21)年3月に「富士・はやぶさ」運用を最後として、寝台特急の牽引から引退しました。また、JR貨物が発足してからマイナーチェンジされて投入された車両も存在しています。
コキ50000形コンテナ車 コキ50000
1971(昭和46)年から量産された貨車で、国際規格の20フィートコンテナを3個積載するために、車体長が19600mmに大型化されています。
レムフ100000形冷蔵緩急車 レムフ10000
1966(昭和41)年製。10000系は100km/hでの高速輸送にも対応した車両で、このうちレムフ10000形は車掌室付きの冷蔵車として登場。東京〜大阪・北九州の鮮魚特急貨物列車「とびうお」「ぎんりん」などで活躍し、1986(昭和61)年まで活躍しました。冷蔵室の白色に対し、車端部の車掌室が青色に塗られているのも特徴です。
○車両ステーション(御料車の歴史)
初代1号御料車【鉄道記念物】
1876(明治9)年に鉄道寮神戸工場で製作。1913(大正2)年に廃車となるまで使われました。全長7.34m。
初代2号御料車【鉄道記念物】
九州鉄道が1891(明治24)年にドイツのファンデルチーベン社から輸入したもの。
1号御料車同様、1913(大正2)年に廃車となるまで使われました。全長8.19m。
7号御料車 【鉄道記念物】
1914(大正3)年、新橋工場で製造。大正天皇、貞明皇后の御料車として誕生したもので、初めて天皇、皇后両陛下が一緒に乗ることが出来る車両となりました。また、静寂な環境を保つため、登場時は敢えてブレーキ装置を装備しませんでした。金箔を用いた描金(びょうきん)と呼ばれる技法が施されているのが、豪華さをさらに際立たせています。
8号御料車(一部)
1916(大正5)年製。当時の皇后陛下のお召し用として製造されたもので、1935(昭和10)年まで活躍。女官室部分がカットされ、交通博物館で保存されていました。
9号御料車 【鉄道記念物】
1914(大正3)年、新橋工場で製造。7号、8号御料車に付随する食堂車で、天皇、皇后両陛下が同乗されることに伴い、食堂室を新たに設置することが求められたことによって、登場した車両です。1935(昭和10)年に廃車となり、一時は交通博物館で展示された後、大井工場で保存されてきました。
10号御料車 【鉄道記念物】
1922(大正11)年製。展望室、展望デッキを備えた唯一の御料車。さらに、当時としては最大の1200mmの大型の窓を採用しています。また、内部には9脚のソファを備え、歓談に対応するほか、伝統工芸の粋を集めた豪華な内装が特徴。
12号御料車 【鉄道記念物】
1924(大正13)年、鉄道省大井工場(現、JR東日本東京総合車両センター)で製造。昭和天皇が摂政宮殿下の当時に、その御料車として製造。御料車として最後の木造客車です。1942(昭和17)年に引退しました。