1512(永正9)年築。切妻造、本瓦葺の四脚門です。近鉄の西ノ宮駅から薬師寺に行くと、この門とは正反対の北側から薬師寺の白鳳伽藍に入ることになりますが、本来はこちらから。
中門
1984(昭和59)築。南門をくぐると次は中門で、同じく復興された西塔との調和は素晴らしいもの。
東塔 【国宝】
730(天平2)年頃築。各層に裳階(もこし)をつけ、六重塔のように見えますが実は三重塔。凍れる音楽との愛称もあるほど、凛とした美しさを誇ります。
東塔 【国宝】
下から見上げると、その端正な美しさはますます魅力的。奈良時代から変わらぬ姿を我々に見せてくれている、というのも非常に感動的な話ですね。
西塔
1981(昭和56)年築。453年ぶりに再建された西塔は、東塔と対を成すもので、白鳳時代をイメージした塗装が施されています。東塔の創建時代の姿を想像するにも、格好の建築ですね。
金堂
1976(昭和51)年築で、西岡常一の設計。金堂は1528(享禄元)年に焼失した後、本格的なものは豊臣家滅亡により資金調達に目処が立たず。そのため復興は歴代住職の悲願でしたが、戦後になってついに着手し、全国に写経勧進を行うなど資金を調達して悲願の金堂が再建されました。
裳階が上層、下層に付けられた二重二閣入母屋造で、防火の観点から中央が鉄筋コンクリート造で周囲が木造です。本来、薬師寺側としては全て木造としたかったようですが、行政としては貴重な仏像(国宝の薬師如来像など)も収納することからNo!だったようです。とは言え、それでも昭和における巨大な木造建築として特筆される存在です。
旧薬師寺仮金堂(現、興福寺仮金堂)
お役御免となった旧金堂は、現在は興福寺に移築されています。いつの時代の建物なのか、ネットで色々検索しても各自好き勝手に(笑)書いておりまして、よく解りません。少なくとも幕末より前の建築ではあるようですが・・・。
大講堂
2003(平成15)年築。正面41m、奥行き20m、高さ17mの立派な講堂。
白鳳時代の伽藍に倣い、金堂よりも規模が大きいのが特徴です。
東院堂 【国宝】
1285(弘安元)年築。本尊は国宝聖観音で、建物は禅宗の影響も見られる鎌倉時代ならではの建築です。
北門跡
薬師寺から唐招提寺に向けていく途中に、ひっそりとある北門跡。かつて、いかに薬師寺が広大だったかを表しています。薬師寺は現在も伽藍の復興を着々と進行中。もしかすると、いつか北門も復興するかもしれませんね。
休ヶ岡八幡宮社殿 【国指定重要文化財】
1603(慶長8)年築。三間社流造、檜皮葺の社殿です。薬師寺南門の向かい側にあり、見落としがちですが必見の建築。なお、休ヶ岡八幡宮は薬師寺を守護する神社で、寛平年間(889〜898年)に大分県宇佐から現在地に勧請されました。