博物館明治村〜愛知県犬山市〜
○四丁目
第四高等学校武術道場「無声堂」 【国登録有形文化財】/旧所在地:石川県金沢市仙石町
1917(大正6)年築。柔道、剣道、弓道三つの道場を兼ね備えたもので、柔道場は床の弾力を増すため床下にスプリングを入れ、剣道場は音の反響を良くするため床下に共鳴用の溝を掘っているのが特徴です。
日本赤十字社中央病院病棟 【国登録有形文化財】/旧所在地:東京都渋谷区広尾
1890(明治23)年築。皇室から渋谷の御料地の一部と建設資金10万円が下賜されて建てられたもので、赤坂離宮を手掛けた片山東熊の設計。中庭を囲む分棟式で、一棟が明治村に移築されたものです。
歩兵第六聯隊兵舎 【国登録有形文化財】/旧所在地:名古屋市中区二の丸
1873(明治6)年築。フランスの建築書を基に造られたもので、方形の営庭を囲んで配されていた兵舎のうちの一棟を3分の2にカットしたうえで移築されました。
名古屋衛戍病院 【愛知県有形文化財】/旧所在地:名古屋市中区三の丸
1878(明治11)年築。全国の鎮台配置に合わせて整備された陸軍衛戍病院の1つで、六棟の病院が中庭を囲んで配される分棟式の配置で建設。病棟のうちの一棟と管理棟が明治村に移築されています。
シアトル日系福音教会(旧シアトル住宅) 【国登録有形文化財】
旧所在地:アメリカ・ワシントン州シアトル市
1907(明治40)年頃築。1930年代に日系移民が入居するも、第二次世界大戦勃発に伴う強制収容により家を追われ、戦後は日系一世のための福音教会として使われたもの。
ブラジル移民住宅 【国登録有形文化財】/旧所在地:ブラジル・サンパウロ州 レジストロ市
1919(大正8)年築。日本からの移民がブラジルの地でコーヒー栽培に悪戦苦闘する中で建てた家で、日本人大工あかかわっているため随所に和風の技法が見られます。1階が納屋、2階が住居として使われました。
ハワイ移民集会所 【国登録有形文化財】/旧所在地:アメリカ・ハワイ州ヒロ市
1889(明治22)年築。日本人牧師である岡部次郎が開いた教会が、後に教会としての役目を終えて集会所になったもの。さらに後に、英字新聞社の倉庫になり2階が増築されたが、明治村への移築に当たっては古写真に基づき原形に復元されています。
六郷川鉄橋 【国登録有形文化財】/旧所在地:東京都大田区蒲田〜神奈川県川崎間の六郷川
1877(明治10)年築。新橋〜横浜間の鉄道開業から間もなく、日本初の複線用鉄橋として架け替えたもの。完成式典は工部卿の伊藤博文も出席して盛大に行われたとか。また、お雇い外国人でイギリス人のボイルが設計し、イギリスのリバプールにあるハミルトンズ・ウインザー・アイアンワークスで製造されたものです。
1912(明治45)年に東海道本線の複々線化に伴い役目を終え、1915(大正4)年に御殿場線の酒匂川へ単線用に改造の上で移設。1965(昭和40)年まで使用されました。明治村への移設に当たっては、複線用に再改造しています。
尾西鉄道(名古屋鉄道)1号蒸気機関車
1897(明治30)年製。尾西鉄道が開業に際してアメリカのブルックス社から購入したもので、名鉄と合併後は名鉄の所有に。 後に日本曹達株式会社(信越本線の二本木駅隣接)の工場専用機として入替作業に従事していました。
尾西鉄道(名古屋鉄道)12号蒸気機関車(工部省23号蒸気機関車)
新橋〜横浜間の鉄道開業から2年後の1874(明治7)年に、工部省がイギリスから輸入したもので、シャープ・スチュアート社の製造。当初は23号でしたが、1909(明治42)年に165号に改番され、1911(明治44)年に尾西鉄道に払い下げられ、12号に改番。名古屋鉄道との合併後も活躍し、1957(昭和32)年まで活躍しました。
雄勝鉄道ハフ11
1908(明治41)年に天野工場で製造。当初は青梅鉄道メ4として使用され、1924(大正13)年に高畠鉄道(山形県)に譲渡され、ハ2に改番。さらに1926(昭和11)年に雄勝鉄道(秋田県)に譲渡され、ハフ11となりました。
雄勝鉄道ハフ13
1911(明治45)年に新宮鉄道が自社製造。国有化に伴い鉄道省所属となり、さらに1942(昭和17)年に雄勝鉄道に譲渡されてハフ13に改番され、ハフ11、ハフ14と共に活躍しました。
雄勝鉄道ハフ14
1911(明治45)年に新宮鉄道が自社製造。国有化に伴い鉄道省所属となり、さらに1942(昭和17)年に雄勝鉄道に譲渡されてハフ14に改番され、ハフ11、ハフ13と共に活躍しました。というわけで、よく見るとハフ11だけ形が異なっていますね。
鉄道寮新橋工場 【国登録有形文化財】/旧所在地:東京都品川区大井町
1872(明治5)年築。新橋〜横浜間の鉄道開業に際して建てられた機関車修復所で、全てイギリスから輸入した材料で、イギリス人の指導で建設されました。
リング精紡機 【国指定重要文化財】/旧所在地:東京都品川区大井町
1893(明治26)年製造。綿紡績の最終工程に使用される機械で、三重紡績会社で使用されました。
宇治山田郵便局舎 【国指定重要文化財】/旧所在地:三重県伊勢市豊川町
1909(明治42)年築。伊勢神宮の外宮前の角地に建てられたもので、正面の左右に小ドームの載る角塔を立て、外装はハーフティンバー様式とした美しい郵便局。明治村でも引き続き郵便局として使用されています。
本郷喜之床 【国登録有形文化財】/旧所在地:東京都文京区本郷
1910(明治43)年頃築。1階は新井家経営の理髪店「喜之床」で、2階は石川啄木が母かつ、妻節子、長女京子と共に明治42年から44年まで住んでいました。
小泉八雲避暑の家 【国登録有形文化財】/旧所在地:静岡県焼津市城之腰
1868(明治元)年築。東京に住んだ小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が夏の間に住んだ、魚屋、山口乙吉の家です。1階は左に店、座敷が並ぶ構造で、明治村では駄菓子販売店として使われています。
呉服座 【国指定重要文化財】/旧所在地:大阪府池田市西本町
1892(明治25)年築。木造二階建杉皮葺で、太鼓櫓を突き出した、大きな切妻屋根の下に軒の高い下屋を降ろして、小屋の入口にしています。
半田東湯 【国登録有形文化財】/旧所在地:愛知県半田市亀崎町
1910(明治43)年頃築。港町である亀崎にあった銭湯で、建物の前半分が脱衣室と和室が重なる二階建て、奥の浴室部分が平家建てという構造です。