静岡県浜松市天竜区佐久間町〜佐久間レールパーク
  Sakuma Rail Park in Sakuma Town (Hamamatsu City in Shizuoka Prefecture

▼MAP

▼アクセス
JR飯田線中部天竜駅に隣接

▼関連サイト
佐久間レールパーク公式ホームページ
 飯田線旧中部天竜機関区の跡地を利用して1991(平成3)年4月21日にオープンした鉄道博物館。
 昭和初期から中期にかけて活躍した昔の貴重な車両たちが当時の塗装で展示されています。他にも飯田線の歴史を語る実物展示や写真、Nゲージのジオラマや日本最大のプラレールがあります。

 残念ながら、2011(平成23)年に新たに開設する予定のJR東海博物館(仮称)に佐久間レールパークの一部の車両を移転させるため、2009(平成21)年11月1日をもって閉園することになりました。大半の車両は移転されるのでしょうが、あぶれた車両たちは、引き取り手でもいない限りは解体されてしまう可能性が高く、佐久間レールパークが見納めとなる車両も出てくるでしょう。しかし、前述したとおり展示されている車両はどれも貴重なものばかり。閉園してしまう前に一度行ってみてはいかがでしょうか?

(撮影・解説:ロクマルサン様 禁転載)

屋内展示の建物。白地の壁に湘南色が巻かれたJR東海おなじみの塗装。


臨時快速佐久間レールパーク号
多客期に運転される117系4両編成を使った佐久間レールパークへのアクセス列車。
快速なのでもちろん青春18きっぷが使えます。


入り口に置かれている0系の車輪。

0系新幹線電車 21-2023
 東海道新幹線に投入された初代新幹線車両のカットモデル。この21-2023号車は1985(昭和60)年1月16日に新製された36次車で1998(平成10)年7月31日に廃車されました。車両の中に入って運転席を見ることができます。


ED11形直流電気機関車 ED11-2
 1925(大正14)年の東海道本線(東京〜国府津)、横須賀線の電化に伴う電気機関車運転開始のため、1923(大正12)年にアメリカからサンプルとして輸入された1010形2両のうちの1両。



ED62形直流電気機関車 ED62-14
 1958(昭和33)年から14両製造された電気機関車。ED61形を軽軸重化改造したもので、小さいながらもパワーがあり「アトム機関車」とも呼ばれていました。


オロネ10形2等寝台客車 オロネ10 27
 1955(昭和30)年から製造された急行用2等寝台車(現在のA寝台車)で、急行用客車として初めて空気バネを採用しました。その後紆余曲折を経て線路工事関係者宿泊用の工事車に改造されました。なので、塗装は客車時代ですが内装は工事車のままです。


マイネ40形1等寝台車 マイネ40 7
 1948(昭和23)年に新製された1等寝台車。冷房装置や蛍光灯、乗り心地の良いウイングバネ式台車を採用しています。東海道本線などの夜行列車に使用されていましたが、後に工事車に改造されています。


オハ35形3等車 オハ35 206
 1939(昭和14)年から製造された戦前の代表的3等客車。戦後も量産され、最終的に1302両が製造されました。


スニ30形荷物車 スニ30-95
 1927(昭和2)年から製造された最初の鋼製客車オハ31形グループの荷物車。1961(昭和36)年に救援車スエ30形に改造されています。


オヤ31形荷物車 スニ31-12
 1949(昭和24)年から1961(昭和36)年まで、計7両が改造により誕生した、建築限界測定用試験車(事業用客車)。*この写真のみ裏辺金好撮影。


スハフ34720形(オハフ33形)3等緩急車 スハフ34834(オハフ33 115)
 1939(昭和19)年から製造された戦前の代表的3等客車オハ35形に車掌室を取り付けたものです。


ソ80形操重車 ソ80-180、チキ6000形 チキ6132
 ソ80形は1971(昭和46)年製のクレーンを装備した操重車。事故が発生した際に現場に急行して復旧作業をします。また、チキ6000形はソ80形の長いアームを移送中支えるための控車です。残念ながらどちらもあまり状態が良いとはいえません。


モハ52系直流急行型電車 モハ52004
 1936(昭和11)年に大阪〜神戸間の急行電車(後の快速電車)として登場した流線型のデザインをした電車。京都〜大阪間を36分、大阪〜神戸間を28分で結び、戦前の代表的高速電車でした。後に飯田線に入線し、同線の名物として走りましたが1978(昭和53)年に引退しました。



キハ181系特急型気動車 キハ181-1
 キハ80系に代わる新たな特急ディーゼル車両として大型機関を搭載し国鉄初の120km/h運転を成し遂げました。この車両はJR四国で廃車されたものを譲り受けたものです。


キハ48000形(キハ10系)気動車 キハ48036
 1955(昭和30)年から製造されたディーゼル動車の標準形とされているキハ17形を両運転台化したもので、閑散線区での単行運転をしていました。液体式変速機を用いた総括制御や密着式小型自動連結器などを初めて採用しています。


キハ48000形車内
 閉園イベントの一環として、期間限定で車内の公開が行われました。公開される車両は月ごとに変わります。


165系直流急行型電車(教習車へ改造) クヤ165-1
 1974(昭和49)年にサハシ153形直流普通食堂付随車を直流教習制御車に改造した車両。改造前のサハシ153形はビュッフェ付きの急行用車両で急行「なにわ」などで活躍しました。現存する唯一の153系です。


クモハ12形直流型電車 クモハ12054
 1926(大正15)年から製造された30系の改良版。天井の高さや窓の広さなどの車内の開放的で乗客に好評でした。


クモハ12054車内


111系直流近郊型電車 クハ111-1
 1962(昭和37)年に東海道本線の混雑緩和のために製造された新たな近郊型電車。それまでの同線の電車と同じく緑とオレンジの湘南色をまとっています。他に、出力増強版の113系、勾配線区用の115系などの兄弟形式があります。


屋内で展示されている中部天竜駅の配線盤。

 方向幕と115系のヘッドライト。他にも信号機や券売機、電気機関車のマスコンなどさまざまなものが展示されています。これらも名古屋に移転して引き続き展示してほしいです。


屋外で展示されているヘッドマーク。


115系に見えるが、実はクハ66のカットモデルを利用した飯田線の運転シュミレーター。


中部天竜駅
ちなみに中部天竜駅の駅舎はこのような感じ。