旧新潟税関など〜新潟県新潟市中央区〜
Former Niigata Customs etc in Niigata City , Niigata Prefecture
▼MAP
▼アクセス
JR新潟駅よりバス
▼関連サイト
新潟市歴史博物館みなとぴあ
今回御紹介するのは、国指定重要文化財である旧新潟税関、旧第四銀行住吉町支店、二代目新潟市庁舎(外観復元)を中心とした新潟市歴史博物館(みなとぴあ)を御紹介。新潟の歴史を実物と博物館内の展示から学べる魅力的な施設で、特に旧新潟税関は、開港5港当時から残る唯一の税関建築として、大変に貴重なものです。
(撮影&解説:裏辺金好)
1.旧新潟税関
新潟が開港したことに伴い、1869(明治2)年に新潟運上所として建築されたもの。1873(明治6)年に運上所は税関と改称され、1966(昭和41)年まで使用されました。
その後、旧新潟税関庁舎として国の重要文化財に指定され、大切に保存されています。なまこ壁が特徴の基本的には和風ですが、洋風に搭屋やアーチ状の通路を設けた擬洋風建築。様々な制度、建築様式、日常道具、文化などが激変する社会であった、明治維新の時代を語る上では欠かせない建築です。
搭屋
アーチ状の入口と鎧戸
きんちゃく型ガラス窓
内部の様子
撮影時はギャラリーとして使用されていました。
内部の様子
2.石蔵と荷揚げ場
石蔵
元々の建物は旧新潟税関と同じく1869(明治2)年に建築。税関に持ち込まれた品々を一時的に保管する場所です。
老朽化のため、1963(昭和38)年に壊されましたが、1982(昭和57)年に復元されました。
石蔵
復元された荷揚げ場
かつて新潟税関(運上所)には信濃川に面して貿易品の荷揚げ場がありました。
石段や石積で構成されており、のちに埋め立てで消えてしまいましたが、これはその風景を復元したもの。
3.旧第四銀行住吉町支店
1927(昭和2)年の建築で、設計は長谷川龍雄。鉄筋コンクリート造り2階建て(一部3階建て)の銀行建築で、2002(平成14)年まで使用されました。そして可能な限り部材を再利用し、2003(平成15)年に現在地へ移築復元されています。
4本のイオニア式列柱とアーチ型の窓
吹き抜け構造の内部の様子
内部は銀行時代の雰囲気を残したまま、カフェ・レストランとして再利用。見学は自由ですので、気軽に見られます。
モザイクタイルの床
壁面の大理石
今では貴重な岐阜県産のもので、化石も混じっているのが特徴。
内部の様子(別角度から)
4.歴史博物館本館
新潟市歴史博物館は三橋四郎の設計により1911(明治44)年に建てられ、1933(昭和8)年に焼失するまで使用された新潟市役所の2代目庁舎を外観復元したもの。ちなみに三橋四郎は、現在も残る京都市の中京郵便局(吉井茂則と共同設計)や下関市の南部町郵便局、旧奉天総領事館の設計も手がけています。
5.石山味噌醤油
石山味噌醤油三号味噌蔵
【国登録有形文化財】
新潟市歴史博物館とは関係ありませんが、直ぐ近くにある石山味噌醤油は、3棟の建物が1906(明治39)年頃の建築で、国の登録有形文化財に指定されています。写真は三号味噌蔵。
日本の旅・鉄道見聞録トップページへ
裏辺研究所トップページへ