塩作りと新田開発によって、一代で財を成した野ア武左衛門(1789〜1864年)が、1833(天保4)年から建設した屋敷群で、2006(平成18)年に国の重要文化財に指定。
約3000坪という広大な敷地と、約1000坪の建物延べ床面積を持ち、枯山水の庭園、長屋門、主屋、表書院、土蔵、茶室などが一体的に残っているのが最大の特徴で、とにかく見ごたえがあります。
野ア武左衛門は、1827(文政10)年から1863(文久3)年にかけて野崎浜(現在のJR児島駅周辺)など161haの入浜式塩田を開発したほか、岡山藩の命で福田新田652ヘクタールの大干拓事業を成功させ、1853(嘉永6)年に大庄屋に取り立てられました。
現在でも野崎家は市内にてナイカイ塩業という製塩会社を経営し、国内トップシェアを誇っており、岡山から全国に羽ばたいています。
(撮影&解説:裏辺金好)