人力車(明治後期・日本)
1869(明治2)年に発明された人力車は、手軽で小回りも利くことから全国に普及したが、馬車鉄道や電車、円タクが普及し始めたことで大正末期には衰退した。
ロコモビル スチーマー(1889年・アメリカ)
パナールルヴァッソールとほぼ同時期に日本に上陸した蒸気自動車。スタンレー1号車と似たスタイルを持ち、300本の管を組み合わせたボイラーの圧力で2気筒エンジンを動かした。川田龍吉男爵が愛用していたことで知られている。
大八車 (日本)
江戸時代から存在していた荷物運搬用の二輪車で、大正時代まで使われていた。名前の由来は、「大八」という人が発明したという説や「大人
八人の力に代わる車」という説など諸説ある。
フォードA型 (1929年・アメリカ)*日本製
フォードは1925(大正14)年、横浜に工場を造り、T型フォード、次いでA型の生産を始めた。日本では主に円タクとして使われた。
シボレー フェートン (1931年・アメリカ)*日本製
GMは1927(昭和2)年に大阪でシボレーを生産し始めた。この車は実際に大阪で組み立てられたもので、右ハンドルであることが日本製であることを示している。
東京市営バス「円太郎」 (1924年・日本)*模型
関東大震災後に走った11人乗りのバスで、フォードTT型がベースになっている。鉄道や市電に代わって自動車が普及するきっかけになった車両。ただ、乗り心地はさほど良くなかった模様。「円太郎」は、下町の住民が落語家の名前を由来に名付けたもの。
ウィリス ジープ (1941年・アメリカ)
アメリカの進駐軍が大量に持ち込んだ車両。1941年に偵察・連絡を目的にウィリスとフォードの両社によって造られた。展示車は、最初に日本に上陸して情報収集・撮影を行ったロゴマークをつけている。
薪トラック (1950年・日本)
戦中・戦後のガソリン不足に対応するために「薪ガス発生装置」を搭載したトラック。ベースとなったのはトヨタBM型。ガソリン車と比べると力不足なのは明らかだったが、
約26000台が生産され当時の主力であった。
三菱シルバーピジョン (1949年・日本)
第二次世界大戦後、航空機メーカーが新たに転身する中で開発したスクーターで、二輪車ブームを巻き起こした。「銀の鳩」という平和への祈りを込めたこのシルバーピジョンは、戦闘機のタイヤや廃材を再利用している。
フォードカスタム4ドアセダン (1949年・アメリカ)
第二次世界大戦後のフォード初のニューモデル。斬新なデザインが話題になり、日本にもいち早く持ち込まれた。
トヨタSG型トラック (1953年・日本)
アメリカンスタイルを取り入れた小型トラック。
消防自動車 (1959年・日本)
トヨタFH24型トラックをベースにした消防車。
トヨエース (1959年・日本)
実用性と低価格を武器に、話題を呼んだ「トラックの国民車」。この車の普及をきっかけに、トラックの主流が3輪車から4輪車となった。
マツダ三輪トラック (1953年・日本)
1トン未満車が多かった三輪トラックにおいて珍しい2トン積みのトラック。
ホンダ カブF (1952年・日本)
50ccエンジン付きの自転車で、「白いタンクに赤いエンジン」というキャッチフレーズで人気車種となった。
トヨペット クラウンRS20型 (1959年・日本)
個人所有用として発売したクラウンだったが、タクシーにも使用された。展示車は当時のものを再現したもので、まだ屋根の行燈がなかった。
トヨペット マスターライン バン (1956年・日本)
乗用車並みの乗り心地を持つ商用車として人気となった。ライトバンのほかにピックアップ、ダブルキャブピックアップの3タイプがある。
ダットサン211型 (1960年・日本)
運転性、経済性に優れた小型自動車。高速道路時代を間近に控え、高速走行性能を重視した。
ホンダ ベンリー号 (1963年・日本)
連続運転性能に優れたバイクで、当時の人気車種であった。
ダイハツ ミゼットMP5型 (1963年・日本)
テレビ番組がきっかけで大ブームを起こした3輪トラック。展示車は最終モデルで、スタイルは従来と同じだが丸ハンドルを採用している点が異なる。
トヨタ コロナ ピックアップ (1962年・日本)
コロナがベースのピックアップトラックで、広くて頑丈な荷台が特徴。
ダットサン ブルーバード411型 (1965年・日本)
「走るベストセラーに優美なデザイン」がキャッチコピーの2代目ブルーバード。
スズキ キャリィバン (1964年・日本)
加速性・堅牢さで評価の高かったキャリィをベースに、バンの機能を加えたもの。用途の多様化が軽自動車にも求められた中開発された車で、小回りの良さから小運搬に使用された。
トヨタ カローラKE10型 (1966年・日本)
ニッサン サニーと共に人気を二分したトヨタの大衆車のベストセラー。
ホンダ シビック2ドア (1972年・日本)
日本の2ボックス車の草分け。海外にも輸出され、特にヨーロッパでは日本車で初めて「ヨーロッパカーオブザイヤー」で3位に選ばれた。
マツダ キャロル (1969年・日本)
ダイハツ フェロー、ホンダ N360と共に第二次系自動車ブームを起こした。世界最小の水冷4気筒エンジンを搭載しているのが特徴。
トヨタ セリカ リフトバック (1973年・日本)
DOHC2000ccの高性能エンジン搭載、大型レジャー用品の積載を可能にしたリフトバック車としたことでレジャー志向の人々から多くの支持を得た。
トヨタ プリウス (1997年・日本)
世界初の量産型ハイブリッド車。動力源にガソリンエンジンと電気モーターを搭載し、状況に応じてそれぞれの駆動力を最適に組み合わせる。従来のガソリン車と同等の性能で、約2倍の低燃費と二酸化炭素半減を実現。
トヨタ 2000GT トライアル車 (1966年・日本)*レプリカ
2000GT発売に先立ち、1966年10月茨城県の自動車高速試験場でFIA公認のスピードトライアルに挑戦。台風が接近する中、72時間、1万マイルを完走し、3つの世界記録と13の国際記録を出した。