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ＪＲ浜松町駅にほぼ隣接する旧芝離宮恩賜庭園は、１６７８（延宝６）年に、小田原藩主で老中の大久保忠朝が、海面を埋め立てたこの土地を幕府第４代将軍、徳川家綱より拝領し、屋敷と「楽壽園」という庭園を造ったことに始まります。庭園が完成したのは１６８６（貞享３）年のことでした。
その後、堀田家、清水徳川家の所有を１８４６（弘化３）年に紀州徳川家の芝御屋敷となります。そして、１８７１（明治４）年に有栖川宮熾仁親王邸となり、さらに１８７５（明治８）年に宮内省が買い上げ、翌年に芝離宮とされました。
洋館も建てられ、離宮としての整備が進められたこの場所でしたが、１９２３（大正１２）年の関東大震災で洋館は焼失。翌年、昭和天皇の御成婚を記念して東京都に下賜されると共に庭園が復旧され、一般公開されています。都内に残る池泉回遊式の大名庭園として貴重なもので、また程よい広さと起伏に富んだ地形は、まさに日本庭園の見本のような雰囲気です。
(撮影＆解説：裏辺金好）
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