白水溜池堰堤〜大分県竹田市〜
国指定重要文化財の白水溜池堰堤(はくすいためいけちくてい)は、大分県竹田市の大野川上流にある重力式コンクリート造及び石造、高さ13.9mのダム。文化財上の名称は、白水溜池堰堤水利施設であり、富士緒井路という用水路で農業用水を供給しています。
(*なお、河川法上は15m以上をダムとしていますので法的にはダムではありません)
1938(昭和13)年に竣工し、堤長約86m、堤高約14mの規模をもちます。両翼壁部の右岸側に湾曲面状、左岸側に雛壇状の導水用張出部を設けることで、壁面を流水から保護しているのが特徴です。
ここでは白水溜池堰堤より上流方向にある、音無井路十二号分水円形分水も含めて紹介します。
(撮影:リン/解説:裏辺金好)
○白水溜池堰堤
遠景
水の流れが変わる
まさに機能美。ダムとしての美しさの1つは、ここにあります。
水の流れが変わる
上から見た様子。
階段を利用した水勢のコントロール
反対側は階段状になった部分に水を段々に落とし、水勢を弱めています。
○音無井路十二号分水(円形分水)
円形分水
1934(昭和9)年竣工。それまで、三線の幹線水路に導入される水の分配で、長年地元の人たちが揉めていたのが、これで平等に分配されることによって対立が解消したという、画期的な分水。住所は竹田市九重野百木です。