立教大学池袋キャンパス〜東京都豊島区〜
立教大学は、東京都豊島区西池袋にあるキリスト教主義学校(ミッションスクール)で、元々は1874(明治7)年に東京築地の外国人居留地付近に設立された立教学校を母体とし、1907(明治40)年に立教大学となります。そして、1918(大正7)年に現在地へ移転し、この時に本館をはじめ、現在も立教大学(池袋キャンパス)を形作る様々なレンガ造りの建築が造られていきました。ということで今回は、立教大学の近代建築たちをご紹介します。
(解説&撮影:裏辺金好)
○場所
○風景
本館(モリス館) 【東京都選定歴史的建造物】
1918(大正7)年築。設計はマーフィー&ダナ建築事務所。立教大学正門をくぐると目の前に広がる建築で、大学のシンボル的存在。米国聖公会宣教師アーサー・ラザフォード・モリス氏の寄付によって建てられたことから、モリス館の愛称がつきます。なお、中央時計台の時計はイギリス・デント社製。
メーザーライブラリー記念館(旧・図書館本館) 【東京都選定歴史的建造物】 1918(大正7)年築。2012(平成24)年まで図書館本館として使われましたが、池袋図書館の完成とともに役目を終え、2014(平成26)年からは立教学院展示館を設置。ちなみに新たな名称の由来は、旧館建設時に大きな貢献を行ったサミュエル・メーザー氏に因んだもの。
第一食堂 【東京都選定歴史的建造物】
1918(大正7)年築。設計:マーフィー&ダナ建築事務所
2号館、3号館と共に建設され、3棟は「コの字型」に並んでいます。
2号館 【東京都選定歴史的建造物】
1918(大正7)年築。設計:マーフィー&ダナ建築事務所
当初は3号館とともに寄宿舎として使われていました。
3号館 【東京都選定歴史的建造物】
1918(大正7)年築。設計:マーフィー&ダナ建築事務所
立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル) 【東京都選定歴史的建造物】 1918(大正7)年築。設計:マーフィー&ダナ建築事務所。
パイプオルガンを備え、礼拝等に使用する建物。西側の控え室、回廊、入口上部のバルコニー(聖歌隊席)は後に増築されたもので、建築当初は礼拝堂のみ。
4号館
1937(昭和12)年築。設計:モーガン
現代建築を含めてレンガ、もしくはレンガ調で統一される立教では珍しい、モダニズム風の建築。
ライフスナイダー館 1926(大正15)年築。1912(明治45)年に立教学院総理となり、池袋への校舎設置に尽力したチャールズ・シュライバー・ライフスナイダーの邸宅として建築したもの。ライフナイダーは後に総長、理事長となりますが、日米関係悪化に伴い、1940(昭和15)年に辞任。現在は1階を主にレセプションルーム、2階は院長室、チャプレン長室、立教英国学院の東京事務所として利用しています。
旧江戸川乱歩邸 【土蔵:豊島区指定有形文化財】
1934(昭和9)年築の邸宅と、書庫として使われていた「幻影城」と呼ばれる土蔵が現存。
立教大学に隣接しており、2002(平成14)年に同大学に譲渡。