上野東照宮 〜東京都台東区〜

○解説

 上野東照宮は1627(寛永4)年、徳川家康(東照権現)の遺言で、天海僧正と藤堂高虎が寛永寺の敷地内に造営したもの。正式名称は東照宮ですが、日光や久能山など他の東照宮との区別のために鎮座地名をつけて上野東照宮と呼ばれています。

 現在見られる建物は、1651(慶安4)年に3代将軍徳川家光が金色殿として大改築を行なったもので、戊辰戦争や関東大震災、太平洋戦争を乗り越えて今なお江戸時代初期の姿を伝えています。また、2009(平成21)年から2013(平成25)年まで修復工事が行われ、創建当時の輝きを取り戻しました。このほか、上野東照宮には「ぼたん苑」があり見どころの1つとなっていますが、これは1980(昭和55)年に日本と中国の平和と友好を記念して開苑されたもの。東京随一の牡丹の名所です。
(撮影&解説:裏辺金好)

○場所



○風景


唐門
 【国指定重要文化財】
1651(慶安4)年築。左甚五郎(ひだりじんごろう)作の昇り龍・降り龍の彫刻が見どころで、 毎夜、不忍池(しのばずいけ)の水を飲みに行くという伝説もあります。

唐門
 【国指定重要文化財】
こちらは背面から。



社殿(拝殿・幣殿・本殿) 【国指定重要文化財】
1651(慶安4)年築。参道側から拝殿、幣殿(石の間)、本殿の三つの部屋から構成される権現造り。以前は内部が公開されていましたが、現在は非公開です。


社殿(拝殿・幣殿・本殿)
 【国指定重要文化財】
極彩色に塗られており、見事なものです。


透塀 【国指定重要文化財】
1651(慶安4)年築。社殿の東西南北を囲んでいる塀で、菱格子の向こう側が透けて見えるため、この名前がつきました。上段に野山の動物と植物、下段に海川の動物の彫刻が200枚以上あり、 色鮮やかに表現されているのが特徴です。


銅燈籠
 【国指定重要文化財】
諸大名から寄進されたもので、全48基。

神楽殿

1874(明治7)年に、深川木場組合が奉納したもの。

○修復前の姿



拝殿内部

以前は内部を見学することが出来ました。

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