武山米店〜宮城県気仙沼市〜


 武山米店は1930(昭和5)年に建てられた商家で、国登録有形文化財。二等辺三角形の敷地なりに建ち、切妻造の鉄板葺の屋根、扇形に配した正面の垂木などが特徴です。
 同店は1877(明治10)年の創業で、1900(明治33)年に現在地へ移転。1915(大正4)年と1929(昭和4)年に地区の大半を焼く大火に見舞われ、現在みられる建物はその後に再建されたものですが、2011(平成23)年に3m近くの津波が押し寄せ、1階部分を中心に大きな被害を受けました。
 しかしながら、2018(平成30)年に約6割以上の古材を用いて復元。特に2階の座敷はほぼ震災前のままです。
 また、津波で一部が削られた蔵(※建築年代不明)も修復され、明治大正時代のお膳、羽釜から最新炊飯器までの炊飯ツールを常設展示する「炊飯博物館」となったほか、新たにイベントスペースとして平屋建ての「新館」も追加されています。
(撮影・解説:裏辺金好)

○地図



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