新潟交通 旧月潟駅の保存車両〜新潟県新潟市南区月潟〜
1999(平成11)年4月4日に廃止された、新潟交通電車線(燕〜月潟)。終点の月潟駅では駅舎とホーム、3両の車両(モハ11、モワ51、キ116)が新潟市の保有で保存されています。
月潟駅は1933(昭和8)年8月15日に新潟電鉄(当時)が白根〜燕間の開業と同時に設置した駅で、1993(平成5)年8月1日に月潟〜燕間が廃止されたことに伴い終着駅になると同時に、1面1線の駅構内になりました。前述の新潟交通電車線の全線廃止により、当時の月潟村の呼びかけにより、車両と駅施設の維持管理を行うボランティアグループとして「かぼちゃ電車保存会」が発足。20年以上にわたって活動を続け、駅施設と車両の一般公開等も行っています。
(撮影:リン)
〇地図
○風景
モハ10形電車(モハ11号)
モハ10形は、1933(昭和8)年に製造されたモハ11形の機器を流用した上で、いわゆる「日車標準車体」と称される新造車体を組み合わせて3両が誕生。モハ11号は1966(昭和41)年に登場しています。県庁前(のち白山前に改称)〜東関屋間の併用軌道(路面)区間走行に対応するため、下部に排障器を備えるのが特徴で、新潟交通電車線廃止まで活躍しました。
モワ51形電動貨車(モワ51号)
モワ51形は1933(昭和8)年、新潟電鉄(当時)が開業時に投入した貨物列車用の車両で、日本車輌東京支店で製造。新潟交通では輸送力を加味し、電気機関車牽引の貨物列車ではなく電動貨車が運用されていたのが特徴で、燕駅で国鉄弥彦線からやってきた貨車をけん引することもありました。
キ100形ラッセル車(キ116号)
キ100形は、1928(昭和3)年〜1956(昭和31)年294両が製造された国鉄のラッセル車(除雪車)で、新潟交通では1936(昭和11)年に鉄道省大宮工場(現在のJR東日本大宮総合車両センター)で製造されたキ116号を1967(昭和42)年に導入し、モワ51号に連結されて雪かきに活躍しました。
旧月潟駅