兵庫津ミュージアム(初代兵庫県庁館)〜兵庫県神戸市兵庫区〜
兵庫津ミュージアムは、2021(令和3)年11月3日に復元された初代県庁館と、2022(令和4)年度下期にオープンする展示施設「ひょうごはじまり館」から成る施設。
兵庫津は平安時代末に平清盛が日宋貿易のために整備し、室町時代に足利義満の日明貿易の拠点として栄えた港で、安土桃山時代には織田信長の家臣である池田恒興が兵庫城を築城し、江戸時代には尼崎藩の陣屋を経て幕府の直轄地(天領)となり、兵庫勤番所が置かれました。
明治時代になると、兵庫勤番所が初代兵庫県庁となり、26歳で伊藤俊介(後の伊藤博文)が初代兵庫県知事として赴任し、数か月使われ、現在は新川運河となっています。
初代県庁館はこうした歴史を踏まえ、実在した場所の近くである中央卸売市場跡地(神戸市有地)の東側の一部にて、兵庫勤番所絵図を元に復元されました。上写真は旧船見番小屋(写真左側)と長屋門です。
(撮影:リン)
○場所
○風景
復元模型
初代兵庫県庁舎
官員執務室(勤番同心詰所)
吟味場
いわゆる「お白州」。
官員執務室(名主中詰所)
知事執務室(勤番与力詰所)
取次役所
勤番所時代、兵庫津に住んだ下級役人(地付同心)の官舎でしたが、兵庫津各町のリーダーだった名主などのうち一人がここに日勤して、兵庫津・近在の取締りや訴訟の取次を行う取次役所となりました。
取次役所
今回の復元ではカフェスペースとして使えるようになっています。
旧同心屋敷
兵庫津に住んだ下級役人(地付同心)の官舎で、兵庫勤番所時代は飛騨高山から3人の同心が移住していました。
旧船見番小屋
兵庫勤番所時代に和田岬沖を航行する船を監視した、船見番の2軒長屋造りの宿舎です。
仮牢(写真左側)・番小屋(写真右側)
仮牢