日本の旅 第6回
JR中央本線
     A trip of Japan No.6 JR Chuo Line
○中央本線の概要
首都圏在住の方なら快速線のオレンジ色の電車でお馴染みであるが、正式には東京から長野県の塩尻を経由し、名古屋に至る東海道本線のバイパス的な存在。ただし、JR東日本とJR東海に管轄が別れる長野県の塩尻駅を境に、直通する列車はない。また、塩尻から東京方面を中央東線、名古屋方面を中央西線と呼称することもある。ちなみに、東京〜名古屋の距離は東海道本線と比べて30kmしか違わないが、地形の厳しさから所要時間が大幅に違っている。

4.引き続きローカル色を出しながらも・・・
 塩尻は松本市の南に位置し、OA機器の生産で有名ですが、江戸時代には中山道、三州街道、北国西街道が合流する宿場町としてさかえ、当時の民家が数多くのこり、旧郷原宿は宿場の面影をとどめています。歴史ある街なので一度は訪れたいところ。

 さて、JR東海の担当となった塩尻から中津川の間は完全にローカル線となります。一日に10本しか列車が無いという区間もあるぐらい。それでも南木曽駅は江戸時代の宿場町・妻籠宿への最寄り駅となっています。この他、付近には馬篭宿もあり、木曽路は宿場町が良く残っていますね。

5.再び通勤区間へ
 中津川から先から名古屋までの区間は利用客数が急激に増えます。とりわけ、瑞浪、多治見、春日井は特に名古屋のベットタウンとなっていて、また大曽根では名古屋市営地下鉄・名古屋ガイドウェイバスゆとりーとらいんと、高蔵寺では愛知環状鉄道と接続し、利用客が特に多くなっています。

 今でこそ名古屋周辺のJRは乗客が多いですが、かつては少ないものでした。そこで対策を施し、最も早く乗客が増えたのが中央線です。付近に名古屋鉄道がなかったのが幸いしたとか。 また、多様な需要に応えるべく運転されているのが快速「セントラルライナー」。

 310円を追加で支払うことで乗車することになるのですが、特急を使うまでもないけど、出来るだけ早く先へ行きたい!・・・という人には便利で人気の列車。JR側も「出来れば特急を使って欲しい」けれども、快速より、さらに速達する列車の需要も大きい。ならば、というわけで、こういうやり方は非常に良いのではないかと思います。

 それから、愛知万博における「エキスポシャトル」で一定の需要があると判断され、中央本線から愛知環状鉄道(高蔵寺〜岡崎)への乗り入れが定期化されたのは大きなニュースです。

 さて、それでは最後に名古屋駅に姿を見せる車両を御紹介して、お別れとしましょう。
 (上左写真は名古屋駅)


383系 特急「しなの」
 名古屋と長野を結ぶ特急型電車。長野オリンピック開催にあわせ、国鉄型381系を置き換えた車両です。
(名古屋駅)

113系近郊型電車
 全国でお馴染みのこの車両。少数ですが名古屋〜高蔵寺などで活躍しています。
(名古屋駅)

313系 快速「セントラルライナー」
 快速と特急の中間に位置する急行・・・じゃなくて、あくまでセントラルライナーだとか。急行という名称じゃ格好が悪かったのでしょうか?
(名古屋駅)

211系近郊型電車
 中央線の主力車両。首都圏では東海道線や宇都宮線で活躍しています。
(名古屋駅)