淡嶋神社〜和歌山県和歌山市〜
和歌山市加太にある淡嶋神社は、全国にある淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社。主祭神は薬の神様とされる少彦名命(すくなひこなのみこと)で、病気回復や安産、子授けなど女性にご利益があるとして信仰を集めています。
社伝によると、神功皇后が三韓出兵した際、その帰途に瀬戸の海上での突然の嵐に遭遇。お告げに従い船を進めたところ、少彦名命と大己貴命が祀られている友ヶ島で難を逃れます。後に神功皇后の孫である仁徳天皇がこれを聞き、島では何かとご不自由であろうと、少彦名命と大己貴命を対岸にある加太に勧請したのが縁起といわれる由緒ある神社です。
毎年3月3日に「お雛様」を白木の舟に乗せて加太の海に流す雛流しの神事で知られ、また江戸時代には紀州徳川家でも代々人形を納める習慣があったことから、今も境内には約2万体ともいわれる雛人形をはじめ、様々な人形がびっしりと奉納されています。
(撮影:味野源次)