登場年:1982年
使用航空会社:パキスタン航空、エアーインディア等(国内はなし)
就航路線:成田〜イスラマバード・カラチ等
A300を開発したエアバス社が次に取り掛かったのは、A300を基本にしつつ、その発展型を開発することであった。当時、A300の航続距離は欧州内で使用するには満足の行くものであったが、他地域間への直通となると心もとないものであった。そのため、機体を短くし、燃料の搭載量を増やすなどの改良を施し、より長距離を飛べる機体を開発した。これがA310である。基本的にはA300の短胴型ではあるが、主翼の設計や、定員確保のためテール部分の設計等は新たに行っている。
A310はA300の一部に試験的に採用されたグラスコックピット等の装備を正式に採用し、航空機関士を必要とせずに2人で操縦可能な機体とした。この結果を元にさらにA300へのフィードバックが行われ、A300−600が開発されることになる。
定員は減少したものの、長距離を飛ぶことができる機体ということもあり、途上国へのセールスが好調であった。結果的に250機近くが製造されたが、A350の開発が行われることになったことや、A300とともにフライ・バイ・ワイヤ操縦システムを採用していないことなど、旧式という感がぬぐいきれなくなったため、2007年までに製造が終了することになった。