エアバスA310
     Airbus A310


成田空港に着陸しタキシング中のパキスタン航空のA310。
(写真:成田空港/撮影:デューク)

●基本データ・就航区間
登場年:1982年
使用航空会社:パキスタン航空、エアーインディア等(国内はなし)
就航路線:成田〜イスラマバード・カラチ等

●機体の解説
 A300を開発したエアバス社が次に取り掛かったのは、A300を基本にしつつ、その発展型を開発することであった。当時、A300の航続距離は欧州内で使用するには満足の行くものであったが、他地域間への直通となると心もとないものであった。そのため、機体を短くし、燃料の搭載量を増やすなどの改良を施し、より長距離を飛べる機体を開発した。これがA310である。基本的にはA300の短胴型ではあるが、主翼の設計や、定員確保のためテール部分の設計等は新たに行っている。
 A310はA300の一部に試験的に採用されたグラスコックピット等の装備を正式に採用し、航空機関士を必要とせずに2人で操縦可能な機体とした。この結果を元にさらにA300へのフィードバックが行われ、A300−600が開発されることになる。
 定員は減少したものの、長距離を飛ぶことができる機体ということもあり、途上国へのセールスが好調であった。結果的に250機近くが製造されたが、A350の開発が行われることになったことや、A300とともにフライ・バイ・ワイヤ操縦システムを採用していないことなど、旧式という感がぬぐいきれなくなったため、2007年までに製造が終了することになった。

●ギャラリー

 パキスタン航空のA310。
 パキスタン航空はA310で成田空港までやってきているが、航続距離の長さが幸いしている(もっとも、北京経由・・・ではあるが)。
 A300にくらべるとやはり短いのがわかる。
(写真:成田空港/撮影:デューク)

 左の写真とは別の塗装のパキスタン航空のA310。
(写真:成田空港/撮影:デューク)

 エアーインディアのA310。
 日本には週2便ながら香港経由で関西に乗り入れている便はA310を使用していた。
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 エアーインディアのA310のバージョン違い。
 どうやらハイブリッド塗装のよう・・・・
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 ロイヤルヨルダン航空のA310。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 FedExのA310。
 国際的貨物大手のフェデラルエクスプレスはA310の貨物機を保有している。
(写真:香港空港/撮影:ムスタファ)