エアバスA320
     Airbus A320


小型ながらその活躍の範囲は広い。
(写真:福岡空港/撮影:デューク)

●基本データ・就航区間
登場年:1987年
(国内)使用航空会社:全日空グループ・スターフライヤー
(国内)就航路線:羽田〜関西・北九州等多数

●機体の解説
 欧州のエアバス社は1970年代からA300型を投入していたが、中小旅客機の需要が思いのほか多いことがわかり、1980年代後半になって投入したのがこのA320型機であった。
 機体の大きさはボーイング737よりも多少大きくしたもので、マーケティングとしてはライバル機といえた。
 当機は、フライ・バイ・ワイヤを採用し、従来の操縦桿からサイドスティック方式に変わった。また、時代の要請に応えてグラスコックピットも採用し、新時代のハイテク機となった。
 当初は20年間の実績の差からボーイング737やDC−9シリーズの市場を奪うことは難しいのではないかと言われたが、予想に反し非常に好調に販売実績を積み重ね、エアバス機の販売実績を一気に押し上げ、特にマクドネル・ダグラス社のシェアをどんどん奪っていく原動力となった。ここ数年はボーイング737に対してさえ販売実績についても優位に立っている。
 A320は当初からシリーズ化が予定されており、派生型として、機体をストレッチしたA321。逆に短くしたA319、A318が存在する。
 日本では、全日空グループが1991年から当機を採用し、主に地方のローカル線で活躍している。最近になり一旦は全機退役に方針が打ち出されたが、2006年になり、再度リースで増備を行うことにしている。これは国際線用の機材で、ビジネスクラスを設けており、中国路線等に使用されている。ただし、2012年までには退役するとも言われている。
 また、2006年より運航を開始したスターフライヤーは黒い特徴的に塗装を施したA320を運行している。

●ギャラリー

 全日空のA320。小型のジェット機であるため、小回りが利き、短い滑走路でも離陸が可能ということで、ローカル線の主力として活躍している。共通運用の機体ながらエアーニッポンもA320を保有している。
(写真:伊丹空港/撮影:デューク)

 スターフライヤーのA320−200。
 機体を黒で塗装するという大胆な塗装が話題を呼んだ。また、スターフライヤーはこの機体を就航時3機保有しているため、一部のファンからは「黒い三連星」などと呼ばれていた。
(写真:羽田空港/撮影:デューク)

 アシアナ航空のA320旧塗装。
 同社の日本路線は、ほとんどが短距離路線であることや、需要の大きくない地方路線のため、A320クラスの機材を投入することが多い。
(写真:福岡空港/撮影:デューク)

 アシアナ航空のA320新塗装。
(写真:福岡空港/撮影:デューク)

 シルクエアーのA320。
 シンガポール航空の近距離国際線を担当するシルクエアーはA320を主力にしている。
(写真:チャンギ空港/撮影:デューク)

 バリューエアーのA320。
 シンガポール等で運行を行うLCCであるが、ジェットスターに吸収合併されている。
(写真:チャンギ空港/撮影:デューク)

 ベトナム航空のA320。
 ベトナムの国内線と近距離の国際線で使用されている。
(写真:広州新白雲空港/撮影:デューク)

 中国東方航空のA320。
 中国の国内線のほか、日本等の近距離国際線にも使用されている。
(写真:関西空港/撮影:デューク)

 ジェットスター航空のA320。
 カンタス系のりLCCとして国際線でも活躍中。
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 フィリピン航空のA320。
 フィリピンの国内線で使用されている機材ながら、国際線運用にも就く。
(写真:関西空港/撮影:デューク)

 エアアジアのA320。
 今アジアで最も成功しているLCCのひとつであるエアアジア。機材もA320が中心になりつつある。
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 セブパシフィック航空のA320。
 フィリピンのLCCで、日本にも関西線に就航している。
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 バンコクエアウェイズのA320。
 日本にも福岡・広島に就航していた。
(写真:香港空港/撮影:デューク)

 スイスインターナショナルエアラインズのA320。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:秩父路号)

 クリックエアのA320。
 シルバーのベースに青系のラインが印象的。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:秩父路号)

 チュニスエアのA320。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:秩父路号)

 ブリティッシュエアウェイズのA320。
 欧州域内線の主力として運航されているため、ヒースローではおなじみの機体。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 ビュエリングエアのA320。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 bmiのA320塗装。
 bmiの主力機材として活躍中。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 BMIのA320。
 こちらはBmedを買収した際にフリートに加わった機材。bmiのフルカラーにはならず、ハイブリッド状態で運航中。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 シリア航空のA320。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 エールフランスのA320。
 こちらも欧州域内線で活躍中。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 フィンランド航空のA320。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 白装束のA320。
 どこかの機体が売却のためにフェリーされるのかと思ったら、ブルガリア航空の機体だった。。。しかも2009年になってからというもの、ずっと白装束・・・・。
(写真:ロンドン・ヒースロー空港/撮影:デューク)

 中国南方航空のA320。
(写真:チャンギ空港/撮影:デューク)