エアバスA380
     Airbus A380


ロンドンを出発するシンガポール航空のA380。
(写真:ロンドン・ヒースロー国際空港/撮影:デューク)

●基本データ・就航区間
登場年:2005年
使用航空会社:シンガポール航空・エミレーツ航空・カンタス航空等
就航路線:成田〜シンガポール等

●機体の解説
 A320シリーズとA330・A340シリーズでボーイング社を一気に抜き去ったエアバス社はそれまでボーイング747の独壇場だった超大型機の分野に進出することにした。これがA380である。これにシンガポール航空が興味を示し、発注を行ったことでプログラムローンチとなった。
 当初ボーイングはこの計画に対抗して747のストレッチ機などの提案をおこなったが、現実的なものではなく、結局ソニッククルーザー、そしてボーイング787へと、中型機へ向かっていくことになる。
 このような次世代の超大型機という分野では敵失状態で開発が始まったわけだが、ロールアウトまで順調に進んだものの、量産が始まる段階になって、生産体制の不備が明らかになり、計画が遅延。当初は2006年から商用運航が始まるはずだったが、大幅に遅延し、2007年10月となった。
 A380は飛行機としては革新的な技術等はあまり使われておらず、堅実な設計となっている。しかし、エンジン等の静粛性は大きく進歩するなど、居住性は大きく改善し、ボーイング747に対して1.5倍という床面積を生かし、国際線の旅に革命を起こすものと期待されている。
 2007年の段階ではシンガポール航空でのみ運航されていたが、2008年7月よりエミレーツ航空でも運航が始まり、今後は高需要のビジネス路線を中心にA380を見る機会は増えそうである。
 なお、日本の航空会社は発注を行っていないが、関心は抱いているようで、ANAが発注まで時間の問題であるとの報道も見られるようになった。しかし、景気の後退で、発注は見送られている。

●ギャラリー

 シンガポール航空のA380。
 世界で4番目となる商用運航のA380を受け入れることになった成田空港。
 その成田空港からシンガポールへ向けてA380が飛び立つ。
(写真:成田国際空港/撮影:デューク)

 エミレーツ航空のA380。
 シンガポール航空に続きA380のオペレーターとなったのはエミレーツ航空。
 残念ながら、日本線には投入されていない。
(写真:ロンドン・ヒースロー国際空港/撮影:秩父路号)

 カンタス航空のA380。
 3番目のA380カスタマー。ロンドン〜シドニーなどの長距離路線で活躍中。
(写真:ロンドン・ヒースロー国際空港/撮影:秩父路号)

 エールフランスのA380。
 4番目のA380カスタマー。成田線へも投入された。
(写真:ロンドン・ヒースロー国際空港/撮影:秩父路号)

 ルフトハンザ・ドイツ航空のA380。
 同社の成田線で活躍中。
(写真:成田国際空港/撮影:デューク)

 マレーシア航空のA380。
 それまでのマレーシア航空の塗装とは違い、青いイメージで活躍中。
(写真:クアラルンプール国際空港/撮影:デューク)

 タイ国際航空のA380。
 欧米線を中心に活躍中。間合いで香港線等の短距離路線でも活躍している。
(写真:香港チェックラップコク国際空港/撮影:デューク)

 大韓航空のA380。
 日本線にも入ることもあるが、基本的に欧米線で活躍中。
(写真:ソウル仁川国際空港/撮影:デューク)