登場年:1963年
使用航空会社:フェデックス等(全日空・日本航空)
就航路線:メンフィス〜アメリカ合衆国各地等(羽田〜山形等)
ボーイング社が1950年代後半に開発を開始したジェット旅客機で、4発機の707に対して、エンジン数は3基とし、おもに中距離輸送に使用することを前提に開発された。滑走路等の空港施設の十分ではなかった亜幹線クラスの空港でも発着可能なように強力な高揚力装置を搭載し、補助タラップを機体後部に内蔵していた。
ボーイングが開発した機体としては珍しく、エンジンは主翼に吊り下げるタイプではなく、機体後部に3基とも集中配置とした。また、水平尾翼も垂直尾翼の上部につくT字尾翼を採用するなど、ボーイング機としてはきわめて異色の機体となったが(717はマクドネル・ダグラス社のDC−9ファミリーで純粋なボーイング機ではない)、そのスタイルのよさから大変人気のある機体となった。
バリエーションとしては、基本形となった−100とそのストレッチ型である−200があるが、最近では燃費改善のために主翼にウィングレットを後付で装備する機体も登場している(この機体のことをスーパー27と呼ぶらしい)。
727は767と757の生産が本格化する1984年まで製造が続き、総生産機数は1800機以上で、737に抜かれるまで最も生産数の多いベストセラー機であった。もっとも、全損率も極めて高く、80機以上が墜落・オーバーランなどの事故によって失われて登録抹消となっている。
日本においても導入され、主要3社がいずれも導入したが、特に日本航空との熾烈なシェア争いをしていた全日空が導入の主導権を握って推し進めた。
日本では1990年までに全機引退してしまったが、世界各国でまだ多数の機体が使用されており、チャーター便などで日本にも飛来する。