登場年:1982年
使用航空会社:デルタ航空・上海航空等(日本の航空会社での採用実績なし)
就航路線:成田〜サイパン等
ボーイング社は727に代わる中型機として767の開発を開始していたが、どちらかというと当時頭角を現しつつあったエアバスA300に対抗した感のあるセミワイドボディー機の767に対して、727程度の需要の路線の後継として通路を1本にしたナローボディー機として開発されたのが757であった。これは、一方ではワイドボディー機の運用に制限のあるニューヨークのラガーディア空港での運用も考慮したものであった・・・とも言われている。
ほぼ同時進行で開発された767とは、コックピットや主翼等について可能な限り部品の共通化がはかられ、その意味で兄弟機といえる存在で、操縦系統が同じため、パイロットはひとつの免許でどちらの機種も操縦することができる。
バリエーションとしては、標準型の757−200と胴体をストレッチした757−300があり、最近では主翼にウィングレットを取り付ける改造を行った機体なども登場している。
ラガーディア空港での運用のため、アメリカの主要各社が採用したのを始め、727の後継機を模索していた相当数の航空会社で採用されたため、生産機数は1000機近く生産された(軍用機を含めると1000機を越える)。ただし、最近では757並みの収容力を誇る737−900が登場したことや、近く787が登場することもあり、757の受注・生産とも2005年までに終了している。
余談であるが、アメリカ同時多発テロの際に国防総省(ペンタゴン)に突入したのはこの機種である。