急行【みよし】
最後のキハ58系急行列車となった「みよし」
(写真:下深川〜玖村間/撮影:デューク)
●基本データ
登場年:昭和60年(1985年)運転区間:広島〜三次・備後落合(新見)
使用車種:キハ58系
●列車の解説
芸備線はもともと陰陽連絡急行等が走る重要な路線であったが、国鉄末期になるとその陰陽連絡急行の衰退著しく、本数の減少によって活気に衰えが見られるようになっていた。しかし、芸備線の中核駅として機能していた三次は広島から70キロ弱という距離もあって、利用客は多く、優等列車の数の維持を要望していた。それに応えて昭和60年のダイヤ改正で登場したのが「みよし」であった。「ちどり」の本数減の補完の意味合いが強かったため1往復で登場した。使用車両は58系気動車3両編成で、このままJR時代を迎える。
その後2両編成に減車されたものの、平成2年に多客期の臨時で運転されていた1往復を定期列車に格上げして2往復となった。そのまましばらくは大きな変化はないままであったが、芸備線の急行列車の愛称統一のために「ちどり」「たいしゃく」を吸収し4往復に成長した。平成16年3月に最多本数を維持していた「くまがわ」が廃止されたため、晴れて最多運行急行列車となった。
平成18年現在では、唯一のキハ58系使用急行列車であり、さらに唯一の2往復以上の設定のある急行列車でもある。ただし、キハ58系自体はすでに耐用年数を過ぎているため、近い将来廃車となる運命だが、キハ40系統に置き換えられて存続するのか、廃止となるのか・・・ファンとしては気になるところであり、急行列車の存続を求める声もあったが、結局平成19年のダイヤ改正で「みよしライナー」に格下げされることになった。
これで、キハ58系を使用した最後の定期急行列車が消えることとなった。
最終日の詳細については、こちら>>
●ギャラリー
(写真:芸備線 広島駅/撮影:リン)
(写真:芸備線 安芸矢口駅/撮影:裏辺金好)
急行「みよし」6両編成。国鉄色ではないが、キハ58系6両での運転は実に堂々たるもの。
(写真:下深川〜玖村/撮影:リン)
三次駅に停車中の「みよし」。
(写真:三次駅/撮影:デューク)
ラスト1ヶ月は専用のヘッドマークを掲出。
(写真:広島駅/撮影:さくら電鉄様)
ヘッドマークのアップ。
(写真:広島駅/撮影:さくら電鉄様)
急行「みよし」最終列車。
(写真:広島駅/撮影:リン)
発車案内LED。
(写真:広島駅/撮影:さくら電鉄様)
「みよし」愛称サボ。
(撮影:さくら電鉄様)
行先サボのアップ。「みよし」の基本的なサボ。後述の1・6号以外はこのサボを使用している。
(撮影:裏辺金好)
1・6号用のサボ。1号と6号は三次の先の備後落合まで足を伸ばすため、別のサボが用意されている。三次以遠は普通列車となるのだが、やはり急行の文字はなく、三次〜備後落合間が普通であることのみ書かれている。
(撮影:さく電)
車内の様子。
(撮影:さくら電鉄様)
洗面台まわり。
(撮影:さくら電鉄様)