特急【はやとの風】


一般型のキハ40系を大胆に改造して登場。
(写真:肥薩線 大隅横川駅/撮影:裏辺金好)

●基本データ

登場年:2004(平成16)年
運転区間:鹿児島中央〜吉松
使用車種:キハ40系

●列車の解説

 JR九州の特急列車で、九州新幹線(新八代〜鹿児島中央)開業に伴い、肥薩線の観光列車として誕生させたもの。新規に車両は製造せず、なんと一般型の車両であるキハ40系の車外、車内ともに大規模な改造を行って投入。ロイヤルブラック一色という真っ黒な車体に、車体中央部をくり貫いた展望スペース、リクライニングシートなどが特徴である。新幹線との乗り継ぎ、肥薩線での乗り継ぎなども考慮されており、安心して列車の旅を楽しむことが出来る。

 当初はキハ147 1045、キハ140 2066による2両編成で、予備車がなかったことから毎日運転の臨時列車扱い。2006(平成18)年1月21日にはキハ47 8092が追加で改造され、最大3両編成に。そして、同年3月18日に定期列車となった。しかし、2012(平成24)年3月にキハ140 2066が特急「指宿のたまて箱」用に再改造され、再び2両編成に戻った上、2018(平成30)年3月17日改正で土曜・休日および多客期運転の臨時列車へ格下げされてしまった。

 2020(令和2)年9月19日から新型コロナウイルス感染症や令和2年7月豪雨による肥薩線(八代〜吉松間)の不通に伴い運休。2021(令和3)年12月25日から2022(令和4)年3月21日まで土日祝を中心に44日間運転し、廃止されることになった。車両は「いさぶろう・しんぺい」予備車両と合わせて、2022(令和4)年秋の西九州新幹線開業にあわせてデビューする新D&S列車 特急「ふたつ星4047」へ再改造される。

 なお、列車名の「はやと」は隼人のことで、地域名、古代部族名に由来している。

●ギャラリー


車内の様子。
(撮影:裏辺金好)

同じく車内の様子。
(撮影:裏辺金好)

(写真:肥薩線 吉松駅/撮影:ひょん君)

(写真:肥薩線 嘉例川駅/撮影:裏辺金好)

現在は「指宿のたまて箱」用に改造されたキハ140 2066を先頭にした、3両編成の時代。
(写真:鹿児島本線 鹿児島駅/撮影:裏辺金好)

3両編成で運転されていた頃の姿。
(写真:鹿児島本線 鹿児島中央駅/撮影:裏辺金好)

(写真:鹿児島本線 鹿児島中央駅/撮影:ひょん君)

キハ147-1045。
(写真:鹿児島本線 鹿児島中央駅/撮影:ひょん君)

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