特急【北陸】
夜明けの大宮駅に到着する「北陸」
(写真:高崎線 大宮駅/撮影:デューク)
●基本データ
登場年:1975(昭和50)年元運転区間:上野〜金沢
元使用車種:14系、20系
●列車の解説
1975(昭和50)年にそれまで急行列車として運転されてきた「北陸」は20系客車に置き換えられることになり、客室設備から特急列車に格上げとなった。 当時の運転区間はブルートレインとしては短い500キロ程度であり、特急化に際しては紆余曲折があったと聞く。その後昭和53年には早々と14系に置き換えられた。短い走行距離ながら、新幹線が整備されていない首都圏対北陸の連絡であったため、安定した実績を上げていた。この状態でJR時代を迎えるが、特にビジネス需要が好調であったため、B寝台の個室化が実施され、「北斗星」等の北海道ブルトレほどの派手さはなかったが、個室率の極めて高い列車となっており、衰退しつつあるブルートレインの中では異色の存在となっていた。
ただし、それでも乗車率の低下は免れず、1999(平成11)年には減車が実施された。この状態で現在まで走り続けているが、座席車の急行「能登」とともに上野〜金沢間の夜行列車の需要を支え続けていたものの、車両の老朽化、利用客の減少に歯止めがかからず、北陸新幹線の金沢開業を待たずに2010(平成22)年3月改正で廃止された。
●ギャラリー
1970年代、20系時代の寝台特急「北陸」。
(写真:東北本線 上野駅/撮影:照山様 禁転載)
上野駅に停車中の「北陸」。旅情を誘う出発風景。上野発の時間は23時をまわっており、特急列車としてはきわめて遅い時間である。
(写真:上野駅/撮影:デューク)
ヘッドマークが無かったころの寝台特急「北陸」。※1982年9月撮影
(写真:東北本線 上野〜尾久 ※山手線 日暮里〜西日暮里/撮影:ひょん君)
金沢駅に到着した特急「北陸」。長岡から金沢まではEF81が牽引する。
(写真:北陸本線 金沢駅/撮影:デューク)
489系急行「能登」との並び。
(写真:北陸本線 金沢駅/撮影:ひょん君)
トレインマーク
(撮影:リン)
「北陸」の方向幕。国鉄時代から変わらぬ方向幕を使用している。
(撮影:リン)