特急「スーパーひたち」


(写真:常磐線 北松戸駅/撮影:デューク)

●基本データ

登場年:1989(平成元)年
元使用車種:651系、E657系(H24〜)
元運転区間:上野〜いわき・仙台

●列車の解説

 かつて多数の特急・急行列車が発着した上野駅は上越・東北両新幹線の開業でほとんどが廃止となったが、常磐線の「ひたち」は新幹線ルートから外れていたため、残存し、急行の格上げなども手伝い、勢力を伸ばしていた。

 しかし、使用されていた車両は485系で、特にボンネット車両が集中的に運用されていたこともあり、車両面の陳腐化は隠しきれないものがあった。そのため、JR東日本は新たな特急型車両として651系を投入したが、この車両を使用する列車は最高速度が130km/hに上げられたこともあり、「スーパーひたち」と命名された。

 当初は7往復での運転であったが、非常に好評を博したため、翌年の平成2年にはほぼ1時間ヘッドの体制が整えられ、基本的に平(現・いわき)以北まで行く列車はすべて「スーパーひたち」となった。

 その後、短距離特急はすべて「フレッシュひたち」に統合されたこともあり、多少運転本数は少なくなっているが、常磐線のエースとして活躍を継続。2013(平成25)年3月16日改正では、651系が定期運用を退き、全列車がE657系で運転されるようになった。

 2015(平成27)年3月14日改正における上野東京ライン開業に併せて常磐線の特急名称の見直しが行われ、従来の「スーパーひたち」が「ひたち」、「フレッシュひたち」が「ときわ」に改称。さらに、多くの列車が品川駅を起終点として運転されるようになった。

●651系


(写真:常磐線 馬橋駅/撮影:裏辺金好)


一路上野ヘ向かう「スーパーひたち」。「スーパーひたち」は在来線初の130km/hでの営業運転を開始したが、いわゆる国電区間に当たる上野〜取手間も問答無用で最高速まで出すのが、他の首都圏線区の特急列車とは異なる。
(写真:常磐線 北小金駅/撮影:デューク)

(写真:常磐線 水戸駅/撮影:裏辺金好)


「スーパーひたち」運用終了後に、651系K105編成は愛称表示をフルカラーLED化。「スーパーひたち」も用意されており、2016年11月の豊田車両センター公開にて展示された。しかし、「スーパーひたち」に再登板することはなく、廃車されている。
(写真:豊田車両センター/撮影:裏辺金好)

「スーパーひたち」の方向幕。情報ごとに背景の色分けが異なっており、ずいぶんと鮮やかな印象である。「スーパー」の字がおまけ程度についているのが面白い。
(撮影:デューク)


同じく「スーパーひたち」の方向幕。こちらはスーパーの字もしっかりと表記。
(撮影:裏辺金好)

●E657系


(写真:常磐線 馬橋駅/撮影:裏辺金好)

(写真:常磐線 神立駅/撮影:裏辺金好)

↑ PAGE TOP