特急【わかしお】【新宿わかしお】
2024(令和6)年6月末までは、朝ラッシュ時にE257系10両編成で運転されることもあった。
(写真:京葉線 葛西臨海公園駅/撮影:デューク)
●基本データ
登場年:1972(昭和47)年使用車種:E257系(平成16年から)、255系(平成17年から)
元使用車種:183系(平成16年まで)
主な運転区間 東京・新宿〜上総一ノ宮・勝浦・安房鴨川
●列車の解説
1972(昭和47)年に東京地下駅が開業し、合わせて房総東線と房総西線の全線電化が完成した。この時に房総東線経由の特急列車として登場したのが「わかしお」である。なお、この改正の際に房総東線は外房線と改称している。183系が使用され、グリーン車連結の9両編成で、季節運転を含めて8往復が登場し、L特急として活躍した。昭和60年の改正では、一部の列車はグリーン車の連結をやめ、通常は6両で、多客期には3両を増結するという方針に転換した。その代わり増発されている。この状態でJR化を迎えた。
JR化後はグリーン車が全列車に復活するなど、再び活気を取り戻したが、1990(平成2)年に「成田エクスプレス」の運転に備え、「わかしお」は京葉線経由に経路変更された。さらに1993(平成5)年になると新型の255系を使用した「ビューわかしお」が登場し、「わかしお」は看板列車から多少ランクが落ちることとなった。この影響が出たのか、グリーン車の利用率が悪くなり、グリーン車が廃止され、8両編成となった。
その後は「あずさ」「かいじ」への新型車両投入によって押し出された183系・189系グレードアップ車両への置き換えなどが実施されたのち、に2004(平成16)年10月16日改正で、全列車がE257系500番台に置き換えられた。あわせて、東京〜上総一ノ宮間で運転されていた全車自由席の「おはようわかしお」「ホームタウンわかしお」が廃止されている。
2005(平成17)年12月10日改正では、「ビューわかしお」を統合して255系を使用する列車も「わかしお」となった。このほか、土休日を中心に新宿駅発着の「新宿わかしお」も設定されている。
2024(令和6)年6月30日からはE257系5両編成の運用に統一され、255系やE257系10両編成の運用が消滅した。
●E257系
E257系の10両編成の「わかしお」。E257系の500番台は基本5両だが、かつては朝夕などに10両編成が運転された。
(写真:京葉線 市川塩浜駅/撮影:デューク)
(写真:京葉線 千葉みなと駅/撮影:裏辺金好)
(写真:京葉線 蘇我駅/撮影:裏辺金好)
E257系500番台による特急「新宿わかしお」。
(写真:総武本線 両国駅/撮影:裏辺金好)
波動用のE257系5000番台による特急「新宿わかしお」。
(写真:総武本線 秋葉原駅/撮影:裏辺金好)
愛称・行先表示
(撮影:裏辺金好)
●255系
(写真:京葉線 葛西臨海公園駅/撮影:裏辺金好)
(写真:京葉線 新習志野駅/撮影:裏辺金好)
(写真:外房線 大原駅/撮影:裏辺金好)
埼京線の205系と特急「新宿わかしお」。
(写真:中央本線 新宿駅/撮影:裏辺金好)
愛称・行先表示
(撮影:裏辺金好)
特急「新宿わかしお」の愛称・行先表示
(撮影:裏辺金好)
●183系
国鉄時代の「わかしお」。1980年3月27日撮影。
(写真:総武本線 錦糸町駅/撮影:ひょん君)
183系を使用する特急としては最も古い列車であったのだが、E257系500番台の投入で、あっさり撤退となってしまった。幕式のまま残った1500番台の先頭車編成は特に人気が高かった、
(写真:京葉線 葛西臨海公園駅/撮影:デューク)
LED化されたヘッドマークの基本番台編成。いつのまにか、8両編成に使用される基本番台の先頭車はヘッドマークがLED化されてしまった。暗いところではまあいいのだが、明るいところだと見えにくいのが難点。
(写真:京葉線 東京駅/撮影:裏辺金好)
(写真:京葉線 蘇我駅/撮影:裏辺金好)
(写真:京葉線 蘇我駅/撮影:裏辺金好)
183系は定期運用離脱後も、旧「あずさ」編成を転用した幕張車両センターC編成により臨時列車で使用されることもあった。こちらはC2編成による臨時特急「新宿わかしお」。
(写真:総武線 秋葉原駅/撮影:裏辺金好)
「わかしお」も「ビューわかしお」の登場の頃から末端区間を格下げする列車が出始め、いまやほとんどの列車が勝浦〜安房鴨川で普通列車となる。
(撮影:デューク)
こちらはC編成の行先方向幕。「L」マークは記載されていない。
(撮影:裏辺金好)
(撮影:裏辺金好)