▼3月15日

 日付が変わり3月15日。「ムーンライトながら」が長時間停車する浜松に到着して間もなく、「4番線に回送列車が到着します」とのアナウンスがデッキ越しに聞こえてきました。カメラを片手に出てみるとやはり先程の「富士・はやぶさ」返却回送が到着。運転士の交代をしすぐに発車していきました。

 このあとの回送列車の時刻が分からなかったのですが、情報収集の結果、京都総合車両所から西は通称「予定臨」のダイヤで運転されることが判明。俄然やる気になりましたが、ひとまずは寝直しです。

○第59ランナー 東海道本線普通(223系) 大垣6:00 → 米原6:33

 大垣からは高槻〜西明石間快速の姫路行普通列車に乗車。以前の7時前に到着する「ムーンライトながら」の場合は乗り継ぐ相手が221系6両編成で、車内の混雑もそれほどではありませんでしたが、この列車は途中で増結こそされるものの4両編成ということで車内は大混雑。もうちょっと編成を見直して欲しいところです。

○第60ランナー 東海道本線新快速(223系) 米原6:35 → 高槻7:43(1分遅れ)

 他の大勢の乗客と同じくさらに西に進むため、米原で新快速に乗り換え。
 彦根駅で数メートルながらオーバーランを起こし、石山駅ではドアの不具合で数分停車するなど少々不安になる列車でしたが無事に高槻に到着。

○第61ランナー 東海道本線普通(321系) 高槻7:51 → 島本7:55

 高槻から1駅折り返す形で島本へ。昨年のダイヤ改正と同時に開業して1年経ちましたが、手軽に駅撮りできる撮影地の1つとしてしっかり認識されてきたようです。

 発車前に207系量産先行車編成が隣に来たので並べて撮影。JR西日本207系で唯一の7両固定編成で、電気連結器が無いために容易に見分けられます。

 島本で撮影を開始し始めてしばらくして気づいたのですが、通過あるいは停車するほとんどの223系に「あいたい兵庫デスティネーションキャンペーン」をPRするヘッドマークが取り付けられていました。装着され始めたとは聞いていましたが、どうやら東海道本線で運用される1000・2000&3000番台の全編成に取り付けられているようです。

 京都総合車両所に出入庫する列車も含めれば特急形車両の撮影には事欠かないのが島本駅の特長と言えます。大阪始発の「はまかぜ1号」も京都総から始発駅の大阪までの回送列車が設定されており、120キロで駆け抜けていきます。
 余部鉄橋の完成と共についに新車が導入されることになり、キハ181系もそろそろ最期が見えてきました。

 9時15分には「(ワイドビュー)しなの9号」が通過。大阪〜名古屋で完全に新幹線と競合しているにも関わらず、長らく運転されています。

○第62ランナー 東海道本線普通(321系) 島本9:18 → 岸辺9:34

 「(ワイドビュー)しなの9号」の撮影を済ませたところでいよいよ岸辺へ。ここで1回目の「富士・はやぶさ」返却回送を撮影し、その後の長時間停車を利用して抜きつ抜かれつ複数回の撮影を目指します。

 ブレてしまいましたが「雷鳥12号」。「富士・はやぶさ」編成の長さを12両の新快速で大まかに把握しておき、あとは来る列車を適当に撮影していき時間を潰します。

 電柱が多いながらも貨物線を行く貨物列車なども撮影。特にここは吹田操車場の脇にあり、機関車の交換が多く行われるため単機あるいは重連単機での回送が設定されているため、普段はお目にかかれない組み合わせも見ることができます。

 さて、本来なら先程の「雷鳥12号」に1時間くらい先行する形で通過するはずの「日本海」ですが、この日は2時間半ほど遅れて12時42分の通過でした。どうやら「トワイライトエクスプレス」のダイヤを利用して運転されたようです。

 牽引は「トワイライトエクスプレス」色のEF81 113。割と高頻度で「トワイライト〜」色のEF81形が使用されていることもあり、「ローピン(ローズピンク)の方が良かった」などという声も聞かれました。

 その「トワイライトエクスプレス」も30分ほど遅れており、13時16分に通過。「サンダーバード」などが定刻だったことを考えると、昨夜のうちに奥羽本線か羽越本線内の何かが原因で遅れていたようです。

 13時28分には貨物線をEF66 27牽引の下り貨物列車が通過。唯一国鉄型に近い姿のまま更新工事を施された車両で、東は黒磯から西は下関まで広範囲にわたって運用を持つためなかなか撮影しづらい車両でもあります。

 最終的には30人以上が集結した岸辺駅下りホームの脇を「富士・はやぶさ」返却回送が14時13分に通過。下り内側線には普通電車が迫っており、辛うじて被らずに撮影することが出来ました。

○第63ランナー 東海道本線普通(321系) 岸辺14:15(1分遅れ) → 尼崎14:35

○第64ランナー 東海道本線普通(321系) 尼崎14:36 → 西宮14:44

○第65ランナー 東海道本線快速(221系) 西宮14:47 → 芦屋14:50

 岸辺で撮影していた人たちのほとんどが一斉に普通列車に乗り込み、各自思い思いの場所へ。ある集団は大阪で停車中の回送列車を撮りに、またある集団は塚本駅の下りホーム先端で撮影すべくダッシュと凄い状態でした。

 私はというと、内側線を走る列車の車内から撮影出来ないかとこまめに乗り降りを繰り返してみましたが、結局先行したまま芦屋まで来てしまい、ここで2度目の撮影となりました。

 工事中だったため、いくつか置かれた巨大な土嚢のせいで良い場所とは言えませんが…こんなもんでしょう。

 先程は撮影できなかった最後尾も撮影。右端に写っている321系が、私が尼崎から西宮まで乗車した普通電車で、結局乗り継ぎは無駄だったようです。
 ちなみに、芦屋の1駅大阪寄りにあるさくら夙川駅も撮影の名所ですが、ビル影が出ることを嫌ったのか岸辺ほどの人数はいないようでした。

○第66ランナー 東海道本線新快速(223系) 芦屋14:58 → 加古川15:36

 回送列車の後続の新快速で予定通り西へ…行こうとしたのですが、御着駅で人身事故が発生し、私の乗車した新快速もその影響で宝殿駅で折り返し運転をするというアナウンスが。このままでは私のみならず回送列車のダイヤにも影響が…と心配しましたが、すぐに折り返し運転を止め、通常通り終点の網干まで運転するとのアナウンスがありました。

 ダイヤも特に乱れることなく動いており、回送列車も予定通りに大久保駅で待避をしていました。
 大久保駅では反対ホームから編成写真を綺麗に撮影できる位置に停車したようで、これはこれで惜しい気もしましたがどうしようもないのでかねてから考えていた加古川駅で下車。

 回送列車を待つ間、加古川線ホームから103系の列車が発車していきましたが、何やら見慣れぬラッピング。どうやらまた新しく登場した編成のようで、今回のは暗い夜道を撮影したものとそれを反転させたものの2枚組が全体に貼られているようでした。

 …相変わらず奇抜なラッピングばかりです。

 大久保駅を発車した回送列車は定刻で通過。このあと有年駅でも長時間の停車があるようでしたが、私の追っかけ撮影はここで終了。後は帰宅を残すのみとなりました。


○第67ランナー 東海道本線新快速(223系) 加古川16:05 → 姫路16:16

○第68ランナー 播但線普通(103系) 姫路16:31 → 甘地17:01

 帰宅するだけとは言ったものの、本来の予定だった伊勢神宮参拝からの乗り継ぎには1時間ほど余裕があったため、時刻表を開き「カニかにはまかぜ」を播但線内で撮影しようと思いつきました。

 夕食を購入し、早速北上。南北に走る播但線を姫路に向かって走るなら順光で撮影できる場所があるはずと前方を見ながら乗車していたもののなかなか良い場所が見つからなかったため、適当に甘地駅で下車。

 駅から線路沿いの小道を北に歩き、程良く開けた場所があったので撮影。結局、架線柱がある上に正面は陰るという場所での撮影となってしまいましたが、見事なまでの夕陽に照らされた車体はそれなりに写せたつもりです。

○第69ランナー 播但線普通(103系) 甘地17:36(5分遅れ) → 寺前17:47(5分遅れ)

 寺前に移動し、まだ撮影していなかった寺前駅のある自治体(旧大河内町。現在は神河町)のマンホールを撮影。和田山行に接続する列車ではなかったため、のんびりと次の列車を待ってみました。

○第70ランナー 播但線普通(キハ41形+キハ40形) 寺前18:15 → 和田山19:15(11分遅れ)


 和田山行の列車は定刻に寺前を発車したものの、次の長谷駅で交換する予定の「はまかぜ6号」が10分ほど遅れていたため、この列車も結局11分遅れに。本来なら和田山駅で豊岡行と福知山行の双方に数分差で接続するダイヤ設定で、11分遅れではもちろん間に合いませんが、この程度なら和田山で待機しているだろうと余裕で構えていました。

○第71ランナー 山陰本線普通(223系) 和田山19:17(4分遅れ) → 豊岡19:44(1分遅れ)

 予想通り、接続待ちをしていた豊岡行に乗車。113系3800番台を置き換えた223系5500番台でした。
 車内は521系とほぼ同じで、ワンマン運転に対応した整理券発行機や運賃箱が設置されているのが特徴です。また、221系との併結運用もあることから221系同等に走行性能が固定されていることを表すオレンジの帯も貼られています。

 さて、終点の豊岡駅に期間限定でお目見えしているのがこの自動販売機。カバンの製造が地場産業となっている豊岡市をPRすべく、兵庫DCの一環として設置されています。1つ1,500円と自動販売機としてはかなりの高額商品でした。

○第72ランナー 山陰本線普通(キハ47形) 豊岡20:01 → 浜坂21:24

 田舎としては既に遅い時間に入る頃でしたが乗客は割と多く、そのほとんどが浜坂まで乗車していました。青春18きっぷ利用者ばかりだったようです。

○第73ランナー 山陰本線普通(キハ121形) 浜坂21:28 → 鳥取22:13


 浜坂からはキハ121形の単行列車。隣の2番線には明朝の豊岡行始発になると思われるキハ47形の4両編成が留置されていました。

 下り側先頭車両は写真にも写っているキハ47 1037。豊岡鉄道部所属のキハ40系に車両不足が生じたために貸し出されており、タラコ色のキハ47形が余部鉄橋を渡ることから小さな話題の1つとなっているそうです。

○第74ランナー 山陰本線普通(キハ47形) 鳥取22:46 → 下北条23:43

 鳥取駅に5分遅れの22時37分に到着した「はまかぜ5号」を撮影し、ついに最終ランナーとなりました。2両のみの通称「鳥取色」の黄緑色のキハ47形が連結されていました。


エピローグ
 昨夏の北海道旅行に比べればやや小規模な旅行ではあったものの、最後を飾るには相応しい、充実した旅行でした。
 これから社会人となり、これまでのような時間をかけてお金をかけない旅行はしばらく出来なくなりますが、新幹線や飛行機を駆使した、短い旅行には今後も積極的に出かけていければと思います。