国内最古級の絵画土器の一部発見

2007年1月18日掲載


遺跡名称:下村遺跡
時期:弥生時代中期(B.C.3〜2世紀)
所在地:山口県美祢市

 山口県埋蔵文化財センター1月15日発表によると、同遺跡より国内最古級の絵画土器の一部が出土したとのことです。また北九州(福岡、佐賀)での同時期の出土例はあるが本州での出土例は今回が初めてとのこと。

 土器片は集落跡の貯蔵穴から検出され羽や木の葉に似た模様の特徴から時期を特定したそうです。破片は壷形土器の肩部分と見られ細い線で胴体と4本足が描かれており、頭部の辺りの破片はまだ見つかっていないそうです。頭部がどんな模様なのかで何の動物かかわるでしょうが今のところ鹿の絵ではないかという推測がされてます。


 さて、絵というのは実は彫刻なんかよりもずっと創造的なものなんだそうです。
 本来三次元的なものを二次元で表現するのはより高度な知能を必要とするというような薀蓄をどこかで聞いたことがあります。実際、縄文土器の中には取っ手なんかに動物のような表現を施したものがありますが絵画表現というのは今のところ少ないはずです(なかったような気がします)。土偶もその類ですね。時代が下って古墳時代においても壁画古墳やなんかの絶対数より形象埴輪のほうがはるかに上回ってます。

 そして、壁画古墳には主に渡来系の影響が顕著なことを考えると絵と彫刻の違い(二次元と三次元の違い)というのは結構面白いのではないかと思います。


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