エジプト考古庁、ハトシェプスト女王のミイラを発表

2007年7月2日掲載


遺跡名称:王家の谷
時期:古代エジプト第18王朝
所在地:エジプト

 エジプト考古庁は六月、身元不明のミイラが第18王朝5代目のファラオ、ハトシェプスト女王であると発表しました。このミイラは1903年にハワード・カーターが発見した王家の谷のKV60という小さな墓から見つかった二体のミイラのひとつ。このミイラが別の場所から発掘されたハトシェプストの名が刻まれた木箱に残っていた臼歯の持ち主であることがわかり、すでに確定している彼女の親族のミイラとDNAを比較して彼女であることが確定したそうです。


 ハトシェプスト女王は、王家の谷の対岸、現在のルクソールにある壮大なハトシェプスト女王葬祭殿を残しています。後を継いだトトメス三世によって事蹟が抹消されかけたりするなどしたり、付け髭など男装した姿しか残ってないことから女王ということが後からわかるなどしてます。

 また長らくトトメス三世による謀殺説がささやかれてましたが、ミイラを調べた結果は死因はがんであることがわかりました。また虫歯と糖尿病を患い、太り気味だったようです。ちなみに、ハトシェプスト女王葬祭殿は日本人ツアー客に犠牲者が出たルクソール事件の舞台でもあります。


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