原子番号26 Fe −鉄器の起源に新発見

2009年3月28日掲載


遺跡名 カマン・カレホユック遺跡
所在地 トルコ共和国クルシェヒル県カマン郡チャウルカン村
年代  紀元前2100〜紀元前1950年

 トルコ共和国カマン・カレホユック遺跡で、日本の調査隊が定説よりかなり古い鉄器と加工の痕跡である鉄滓を発見したそうです。

 同遺跡は日本の中近東文化センターが1986年より本格調査しており、近くODAで博物館が開館する予定だそうです。鉄製品は定説ではアナトリア半島に興ったヒッタイト帝国で最初に使用されたとされていましたが、この鉄器は分析の結果、この紀元前2100〜紀元前1950頃の地層から検出されたという結果が出たとの事で定説をかなりさかのぼり、当然ヒッタイトの勃興前ということになりますね。


 ○所長より

 世界史の教科書も書き換え必至になる大発見です。もちろん、ヒッタイトが鉄器を本格的に使用したことは間違いないことで、その重要性自体は無くならないと思いますが、すくなくとも鉄器そのものは、さらに太古の昔よりこの地域で使用されていたということ。どれほどの地域で、そしてどんな村や組織に普及していたのか、気になります。

(地図:外務省ホームページより編集)

棒