第4回 メソポタミアの文化
●この時代の食事 |
実を言うと、一般庶民についての記述は少なく、よく解っていません。が、主食はパンです。それから、世界で初めてビールやワインを発明し、飲んでいたと言われています。それは、大麦を原料とする物など16種類あったとか。さらに、王宮ではフルーツジュースも好まれました。具体的にはナツメヤシ、リンゴ、イチジク、洋ナシ、ザクロといったところです。また、同じく王宮の料理の材料にはタマネギ、ニンニク、サフラン、ミント、オリーブ油、ごま油、エンドウ豆、ひよこ豆と言った物が使われています。
●娯楽 |
●ギルガメッシュ叙事詩 |
さて、このギルガメッシュ。3分の2が神、3分の1が人間の半神半人の英雄でしたが、初めはウルクの暴君でした。そこで、人々は天神アヌに訴え、アヌはエンキドゥという野人を派遣し、ギルガメッシュを倒させる事にします。ところが、この2人は戦いの中で友情が芽生えてしまう。そして2人は、森の怪物フワワを退治する事に成功します。
凱旋したギルガメッシュを待っていたのは、女神イシュタルからの求婚。イシュタルはアヌの娘です。願ってもいない縁談でしたが、彼女は男を不幸にするため、ギルガメッシュはこれを断ってしまう。怒ったイシュタルは父のアヌに訴え、アヌは「天の牛」を地上に派遣します。ところが、これをギルガメッシュ達に殺されてしまいました。
神々はプッツーンとキレます。そして、エンキドゥに不治の病を与え、ギルガメッシュの前で病没させました。これを見たギルガメッシュ。自分に死が訪れる事を恐れ、不老不死を求めて旅へでます。そして、闇の世界を通り過ぎ、光の世界へたどり着いたギルガメッシュでしたが、酒屋の女主人シドゥリから永遠の生命などもとめるのはむだだと説かれてしまいます。
ですが彼は旅をつづけ、ギルガメシュは永遠の生命をえたウトナピシュティムに出会います。ウトナピシュティムは、神々が大洪水によってシュルパックの町を滅ぼそうとしたとき、エア神の教えによって箱舟をつくって一族や動物たちとともに乗り込んで助かり、神々から永遠の生命があたえられた人物。
そして、ギルガメシュはウトナピシュティムから、永遠の命ではないですが、海中にある若返りの草のありか教えてもらいます。ギルガメッシュはこれをゲット!! ところが途中、泉で水浴している間にヘビに草を食べられてしまいました。ギルガメシュは悲嘆にくれてウルクに戻りました、という、そんな・・・何かこれだけではよくわかんない話ですねえ。
ちなみに、この大洪水の話が旧約聖書で言うノアの箱船の原型の話です(ノア=ウトナピシュティム)。1872年にイギリスの博物館の修理員ジョージ・スミスが、アッシリアのニネヴェで発掘された粘土板解析中に気が付きました。
このほか、ここでは触れませんがシュメール関係の神々の話というのが結構多くあります。北欧神話などと共に、この辺の神々の名前はファンタジー小説やRPGでお馴染みですね。例えば、ティアマトとか・・・・。興味のある人はまた調べてみてください。
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