火星 (人類が降り立つ日は来るのか?関心集まる赤い惑星)
     (Mars:英語読みでマーズ、ラテン語読みでマールス)
●基本データ
太陽からの平均距離:2億2794万km
大きさ(赤道直径):3396km
地球との比較:大きさ・・・地球の約半分、質量・・・0.1074倍
平均密度:3.93g/cm3
公転周期:687日(1.88089年)
自転周期:24時間37分(1.026日)
衛星の数:2(フォボス、ダイモス)

●大きさ比較

水星〜火星

太陽〜海王星

●どんな構造?
 火星は地球のすぐ外側を回る赤い惑星で、その内部はケイ酸塩からなる地殻とその下のマントルは酸化鉄に富んでおり、核は鉄・ニッケルの合金と硫化鉄からなっていると考えられています。地球の約半分の大きさしかないため、火星の内部は冷えており、液体核は無いと推定されています。

●どんな気候?
 大気は薄く(主成分は二酸化炭素)、大気圧は6〜9HPa(ヘクトパスカル)。さらに時には火星全土を覆うような砂嵐「黄雲」が発生します。また自転周期は地球とほぼ同じ、さらに公転面に垂直な方向に対して約25度傾いており、四季の変化もあります。大気が存在し、何とか生命が存在できるのではないかとも考えられているので、生命探しも行われていますが、確たる証拠はつかめていません。

●どんな地形?
 地球からも赤く見える火星の表面は、酸化鉄(赤さび)を多く含む岩石で構成されているためで、さらにクレーターや火山、峡谷、水が流れた跡と思われる地形があります。

 火山の中で最大のものは、オリンポス山。直径約600km、高さは27km(富士山の7倍!)という巨大なもの。また峡谷の中で最大のものは、赤道付近にあるマリネリス峡谷で、全長は約2000km、深さは最大で約10kmです。


●火星の衛星たち
  火星の衛星は2つ。そのどちらもいびつな形をしています。そのため、大きさは直径で表記しません。空飛ぶジャガイモ内側を公転するのは、「フォボス」。大きさは、27×22×18km。この大きさで、9kmのクレーター「スティクニー」が存在しています。

 外側は「ダイモス」。大きさは、15×12×10kmです。 これらの衛星は、もともと火星とは独立の小惑星が火星に捕まったものと考えられています。

●日本による主な探査
 「のぞみ」(PLANET-B)
 1998年7月4日打ち上げ。

 日本初の火星探査機で、火星の上層大気などをメインに調査をする予定でしたが、地球重力圏離脱時に燃料供給系に不具合が発生して火星への到達が1999(平成11)年10月から2003(平成15)年12月に延期。しかし、通信系・熱制御系機能にも不具合が発生し、回復を試みますが失敗。結局、火星周回軌道への投入を断念しました。